2016.05.14

ネコバスとトトロ

予備のスタッキングチェアと一緒にパーテーションの向こう側に仕舞われていたネコバスのぬいぐるみを引っぱり出した。

長女が生まれた頃に、開業したてのヴィーナスフォートでトトロのぬいぐるみと一緒に買い求めたものだ。

当時は娘のソファーの代わりになるかもと思っていたが、子供たちも大きくなって、持てあますようにパーテーションの陰へ追いやってしまっていた。

なんとなく思い出し、仕舞っておいても仕方ないと、天井にハンモックを張ってのせてあげた。

ちなみに、トトロの方は普段使いできない椅子に座らせて、玄関先で家族の見送りと出迎えをしてくれている。

トトロとネコバス

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2013.09.07

宮崎駿監督の引退記者会見

スタジオジブリの宮崎駿監督が引退の辞を出され、今後の10年のスケジュールから長編アニメーション製作を外す旨を発表された。

長編アニメからの引退発表の反響に応え、昨日14時から記者会見があった。

90分にもおよぶ会見だったが、ニコニコ生放送やユーストリームで最後までご覧になった方は多いだろう。

日本テレビ系列でも、ワイドショーの中で前半を生中継したらしい。

観ていてもとても興味深く、そして楽しい会見だった。

ああ、宮崎監督は境地に達したことが良く理解できる。
見ていて幸せになれる記者会見って、それはそれは凄いことだ。

「引退の辞」の中でも言及しているが、宮崎監督はジブリ美術館の展示物を少しずつ補修したいと考えられているようだ。

「自分が展示物」なんて言い方もされていたので、自身が展示物を描き直す作業まで展示してしまおうと考えられているのだろう。

実現すれば、ジブリ美術館の入館予約はプラチナチケットになる。


人の幸せも十人十色だろうけど、「風立ちぬ」の主人公と同じく、文字通り仕事一筋であることを再確認した。
来る日も来る日もアニメーション製作に臨む日々。就業条件で考えれば、ブラックなんて生易しいものではない。
蟹工船もいいところだ。

監督としては、先が見えない、それでも広げた風呂敷を閉じなればならないという苦悩の連続で、つらい仕事だという。

しかし、アニメーターは世界の真理を垣間見る。自然の仕組みに気付き、だからこそ風までも描き出すことができる。
世界を抽象化するには、世界を知らなければできない。その域に達せたと思う瞬間があるらしい。それは、凄いエクスタシーだろう。

そんな大仰なことばかりでなく、良く描けたと感じて幸せになれる職業。作業の中で幾度となく幸せを感じ、かみしめることができるのがアニメーターの原動力のひとつという。

作業の中でうまくいったことに幸せを感じて、仕事の励みになる。これって、多くの日本人は共感できるのではないだろうか。

しかし、人権の名のもとに、このような幸せは過小評価される傾向にあるけれども。


記者会見の中で、スタジオジブリの会報誌「熱風」2013年7月号で宮崎監督が寄せた「憲法を変えるなどもってのほか」という記事の真意に言及された。

思想に関しては一般市民である自分の個人的考えを、「熱風」から取材されたから答えたまでという言い方だったが、そのあとに、実は今年5月に東京新聞の憲法特集における鈴木敏夫プロデューサーへのインタビュー記事で、鈴木プロデューサーが 「平和をもたらした憲法九条をもっと世界にアピールするべきだ」として憲法九条改正に否定的な見解を発表し、それに対して鈴木プロデューサーへの脅迫行為があり、暴漢への対処のひとつとして、宮崎監督も自ら憲法九条改正反対を表明し、ついでに高畑勲監督にも同様な趣旨の発表をしてもらえば、脅迫の矛先が三つに増えて陽動になる的な発言であった。

もっとも、宮崎監督のユーモアの一つだったかも知れない。
どちらかと言えば左翼思想をお持ちであるのは、周知の事実である訳だし。


宮崎監督の長編アニメーション引退記者会見の模様は、機会があれば是非ご覧になることをお薦めする。
達人の幸せをわけてもらえた気がする一時でした。

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2013.09.02

風立ちぬ

1日は映画の日だったので、長女氏と一緒に「風立ちぬ」を観てきた。

次女氏ならびに長男氏とみーちゃん氏は、児童会で観てきている。
彼らの評判は悪かった。飛行機ものだったので、長男氏はそれなりに楽しめた様だ。

夜になって、宮崎駿監督が長編アニメーション映画の製作から引退することを、スタジオジブリが正式発表した。

「風立ちぬ」で主人公の夢の中に登場するジャンニ・カプローニ伯爵に、「人が最もクリエイティブに全力を発揮できる10年間を大切にしなさい」といったニュアンスのセリフを言わせている。

宮崎駿監督にとっての10年間は、「未来少年コナン」から「となりのトトロ」までの1978年から1987年だったのではないかと感じている。

近藤喜文さんが健在であったなら、「紅の豚」が長編最後の作品であったかも知れない。

「もののけ姫」以後は、スタジオジブリを守るために長編作品の製作に挑んでいたのだろう。
結局、宮崎ブランドとジブリブランドは同義である。ここを払拭できなかったのは、高畑勲監督のジブリに対する責任感が今一歩だったからかな。

高畑監督作品は商業主義に囚われないとする方針なのかも知れない。

そもそも、演出家をブランドとして全面に押し出すのがジブリのスタイルであったのだから、仕方ないのか。

劇場映画では、当たり前なやり方だしね。


宮崎吾朗監督の「コクリコ坂から」は秀作と思ったが、米林宏昌監督の「借りぐらしのアリエッティ」の興行収入の半分ほどでしかなかった。

これは、前作の「ゲド戦記」で期待を裏切られた反動だろう。
主人公が高校生の青春ものというのも、関係しているだろうけど。小学生以下の子連れが観るには、ちょっと選びにくいテーマだ。

宮崎駿監督は、長編アニメーションの脚本からも引退してしまうのだろうか?
吾朗監督作品を、もう2本くらいは面倒見ないと、ブランドを引き継ぐことが難しいのではないかと少し心配してしまう。


今で言うブラック当たり前なかつてのアニメーション製作の中で、一般の大企業と変わらない就業条件を提供する会社を設立して優秀な人材を繋ぎとめるのが、スタジオジブリの意図だったと記憶している。

そのため、製作スケジュールをよりコントロールしやすい劇場用長編アニメーションを専業としたのだそうだ。

ジブリは、送り出す作品を失敗させる余裕はあまりないだろう。

これからの10年で、宮崎駿監督の代わりとなるブランドを持てるかどうかが勝負。


宮崎駿監督の長編引退のニュースを聞いて、そんなことを思った。


さて、「風立ちぬ」。

とても面白かったが、観客に何を伝えたかったのか、テーマが希薄な映画だった。

この企画を鈴木プロデューサーが宮崎監督へ相談した時、監督は子供向けでないことを理由に反対したが、企画スタッフの一人が「映画を観たときはわからなくても、いつかわかる時が来る」との意見で翻意したそうだ。

零戦を設計した堀越二郎という実在の人物を主人公に、堀辰雄の小説『風立ちぬ』をオマージュした恋愛要素を付加している。
そのため、架空のヒロインが登場する。

全編ファンタジーな作りで、主人公が見る夢(睡眠中に見る夢)の描写も多い。

東京大学生の主人公が実家での夏休みを終えての上京中の車両の中で、ヒロイン菜穂子と出会う。
満員の三等車両で幼子を抱える婦人に席を譲り、風渡るデッキに出てステップに腰かけ本を読んでいると、急な突風で彼の帽子が飛ばされる。その帽子を、二等車両のデッキに出てきていた少女が受け止める。
少女は帽子を掴むためデッキの手すりから落ちそうになるが、そこはすかさず二等のデッキへ飛び移った主人公が、後ろから抱きとめて事なきを得る。

少女菜穂子が主人公へ帽子を手渡す時、「ル ヴァン ス レヴ(風が立つ)」とつぶやき、「イル フォー タンテ ドゥ ヴィーヴル(生きようと試みなければならない)」と返す。

菜穂子は、相手の値踏みをし、主人公は見事応えたというところか。

自分にとっては全編こんな感じで、とくに主人公とヒロインの最初のやりとりはタイトルまでにもなっているのだが、当時の一般大衆から乖離した人々のおしゃれな演出としか心に残らない。


ストーリー中に開戦(太平洋戦争)したが、戦局もほとんど描かれない。

ヒロインと再会する軽井沢のホテルでは、ゾルゲらしいドイツ人が脇役として登場するが、彼にヒトラー批判のセリフを少し言わせるだけで、登場する頻度の割に物語を動かさない。

この邂逅により、特高(特別高等警察)が政治犯として主人公に目を付け、主人公が勤める会社(三菱内燃機製造株式会社名古屋工場)が全力で特高から守ることが宣言される。
ただし、「守るだけの価値がある間」と上司が釘を刺す。

この辺りは、今までの戦中ドラマではあまり描かれなかった事実なのだろう。


ヒロインが去り、主人公が目指していた理想の飛行機に近い試作機のテスト飛行が成功したシーンの次は、敗戦後の主人公の夢の中の情景で幕を閉じる。

その夢の中でヒロインと再会するシーンを観た時、主人公はヒロインが去った後は夢すら見ることが叶わなかったことを感じる。


「風立ちぬ」は悲劇を明瞭に描いていない。ヒロインが主人公に、美しい自分しか見せなかったように。

劇中のエンジニアたちは、戦争の道具を生みだすことに懊悩としないし、貧困を目の当たりにしても仕方ないこととして受け入れる。

それは、ちょっと話題になったタバコの扱いと同じで、当時のリアルな雰囲気なのだろう。

しかし、菜穂子との恋物語などフィクションを入れて、主人公の夢のシーンに尺を割き、ファンタジー色が強い描き方をしているのだから、「ハウルの動く城」で描いたような、兵器が人々を蹂躙する無慈悲な描写を加えても良かったのではないかと感じる。

反戦を訴えたいのなら、もっとあざとい演出がわかりやすい。劇中で主人公が糾弾されて終わるというのもありだろう。

この映画を観た少年少女たちも、「いつかわかる時が来る」としたいなら、反戦につながる印象深い強烈な映像描写もあってよかった。月並みな手法かも知れないけど。

もっとも、これはジブリ作品であって、やはり子供たちに夢を与える善良な作品としての体裁は重要なんだろう。

それこそが、スタジオジブリであり、観衆もそれを期待しているのだ。

それに、ジブリの作品は繰り返し観られるものだ。
「風立ちぬ」も、来春にはセルビデオになるし、レンタル視聴できるようになる。

再来年の夏には、日テレ系列で地上波テレビ放送もされるだろう。

一期一会のように映画を観ていた時代とは違うのだから、淡白な演出がスマートなのかも知れない。


演出家を冠した作品作りとは言っても、ジブリとしてのガイドラインはある。
宮崎駿監督が引退することで、近い将来、ディズニー同様にスタジオジブリの作品も、ジブリ作品としてブランドが確固になれば良い。
それは、これからの10年でどれだけ優れた作品をリリースできるかに掛っているのだろうな。

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2013.05.04

パンツァー・フォー

大洗マリンタワーにて

いつものようにカナちゃん企画で、うっ!さん、アベちゃんにZEROさんというメンバー。

‎「ガールズ&パンツァー」とタイアップした復興が話題の茨城県大洗町へ遊びに行った。

おりしも、ガルパン・オンリー(同人誌)イベントに直撃。
パノラマ写真中央(大洗リゾートアウトレット)広場の人垣は、イベント開催を待つファンの面々。

大洗リゾートアウトレット周辺をマリンタワーから眺める

東日本震災で大洗町も5メートルの津波に襲われ、住宅全壊7棟、半壊258棟、一部損壊1,040棟、床上浸水201 棟、床下浸水167棟という被害があった。

しかしながら、巧みな非難誘導によって、津波による死者は一人も出ていない。

そんな大洗町が、‎「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)というアニメーションのヒットによってフィーチャーされ、ついには観光客を集める企画としてガルパンの商標権が無償で大洗町へ提供されて相乗効果が生まれている。

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大洗町の協賛商店に、ガルパン登場キャラクターの等身大パネルが飾られている。

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大洗町を走る鉄道、臨海大洗鹿島線では、ガルパンのラッピング車両が走り、駅には関連する横断幕やキャラクターパネルが飾られ、記念切符が販売されている。

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ガルパンの意匠をお土産もののパッケージにあしらい、レンタル自転車にキャラクターをプリントしたホイールカバーを採用して盛り上げている。

ガルパンのキャラクタースタンプラリーを実施して、粗品(ガルパンのステッカー)をプレゼントしていた。

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2010.05.07

GUNDAM Cafe

ゴールデンウィークのど真ん中とも言える3日月曜日に、秋葉原のガンダム・カフェへうっ!さん、ZEROさん、カナちゃん、アベちゃんといういつものメンバーで行ってきた。

昼食をとるつもりだったが、カフェの前は長蛇の列。テイクアウトスタンドや土産ものコーナーもそれぞれ異なる列が伸びている有り様。

カフェ待ちは店の前からガード下へと伸び、並んだ時には係員から3時間半待ちと言われた(苦笑)。

この顔ぶれなので、お喋りしながら待っていればその内に店内へ入れるだろう。
この日はその後の夏日に比べればまだ空気が乾いていて涼しかった。悠長に待つ気分にもなれたのだ。

そして、約3時間後に店内へ。

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2010.04.03

目のやり場に困るよね

長女H氏は原宿で買い物しすぎたそうで、珍しく僕一人で秋葉原。

写真はまんだらけのディスプレイ。

抱き枕コレクションらしいけど、お年頃な娘連れの男親にはちょっとした拷問かも。

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2010.02.14

咲-Saki の景色

咲-Saki-」という、全国高校麻雀選手権優勝を目指す女子高生たちを描いた漫画がアニメ化されている。

麻雀がサッカー並みの盛り上がりを見せている世界の物語。
両親が別居中の高校1年生の主人公、宮永咲は、父が住む長野県南部の県立校へ通っている。
母と東京で暮らす姉、宮永照は、2年連続チャンピオンに輝く高校3年生。
咲は家族睦まじい頃の家族麻雀で、勝つと叱られた悲しい記憶から、麻雀を嫌っている。
しかし、同じ高校の1年生に元中学チャンピオンでネット麻雀界でも伝説の雀師と名を馳せる原村和がいて・・・。って感じのお話し。

なかなか面白そう。

この漫画には当地周辺が沢山描かれているそうで、画像がいくつか送られてきた。
教えていただいたロケ地を見ると、毎日走っている自分の練習コースで見る景色があることに吃驚した。


正月、鷲宮神社へ初詣に行った。十数年前、麻布の氷川神社へも行ったな。
聖蹟桜ヶ丘のいろは坂を自転車で登ったりもした。ミーハーです。

ドラマや映画だけでなく、漫画やアニメでもロケ地へ訪れてもらえる。もちろん、作品の魅力があってこそなのだが。
でも、自治体やNPOなどが予算獲得目的で行うようなイベントよりも集客効果は高かったりする。
メディアミックスって侮れないね。

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2010.01.01

鷲宮神社へ初詣

鷲宮町にて

元旦、うっ!さんの発案で埼玉県鷲宮町にある鷲宮神社へ初詣へ行った。

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2009.12.30

LittleBSDのおにぎり職人とか

ぱらあみのオフと言えばアキバ。

年末、冬コミで上京しているけーじさんも参加できるしってことで、30日のオフとなった。

午前中に集まって、今回は趣向を変えてカナちゃんの案内で鶴見線と京急の醍醐味にちょっとだけ触れる探訪へ。

夕方からはアベちゃんと眞戸澤さんも合流。これまた新機軸ってことで、男7人コスプレ居酒屋へと繰り出した。

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2008.08.16

痛車見物

コミケやってるビッグサイトで自動車展もあるから行ってみない?

昨日、うっ!さんたちに誘われて行ってきた。

カナちゃんとアベちゃんは都合悪く、今日はZEROさん、うっ!さん、それにけーじさんと一緒。

けーじさんにいただいた関西限定抹茶味チェルシーが美味しかった。
帰ってからみーちゃん氏にお裾分けしたら、彼女も大絶賛。

さて、今日は結構暑かったね。カスタムカーとは聞いていたけど、痛車とは気付かなかったよぉ~

ラッピングバスとかと同じで、糊付きのフィルムシートへカラー印刷したものでラッピングして痛車にしている。
ラッピングシートへの印刷コストの低廉化で、個人でも手軽に巨大ラッピングシートへのプリントサービスを利用できるようになったことが痛車ブームの背景にあるみたいだね。

耐候性がイマイチで褪色は早いみたいだけど、エアブラシに比べれば100分の1以下のコストでできるから、耐久性の弱さも気にならないようだ。
むしろ、元に戻しやすいとか、安価でしかも短時間で施工でき、色々なデザインを楽しみやすいってことがウケているのだろう。

コミケは相変わらず盛況みたい。明日はもっと混雑するのだろうな。
電気機械座さんを見たかったけど、カタログ持ってなくて場所がわからず。
って、帰ってから調べたら17日だったよ。


今日はとても珍しいことも。
春日通りで呼び止められた。
誰かと思ったら、zoolooさんでした。春に一緒に走って以来。ご無沙汰です。
とっても忙しいそうで、夏休みも取れないそうだ。和田サイクルさんといい、多忙な方が周りに多いな。
暇よりはずっと良いとは思う。頑張って~。

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