2019.10.27

STRAVAアプリがセンサー対応を止めるので代わりを探す

2019年10月27日でスマホ版STRAVAアプリのアクティビティ記録機能での心拍計やスピードケイデンスセンサーのサポートが終了します。

WearOS版の心拍記録機能についてはどうなんでしょうね。当方では心拍計内蔵のスマートウォッチを利用していないのでわかりません。

最近ケイデンスセンサーを導入したばかりなので、GPSロガーとしてのSTRAVAに代わるアプリを検討しました。

 

アンドロイドスマートフォンでBluetooth接続したケイデンスセンサーの値も含めてGPSログが取れるアプリを探します。

アプリのログはGarmin ConnectもしくはSTRAVAへアップロードできなければ意味がありません。

Garmin Connectへのアップロード機能をサポートするにはガーミンへ5000米ドルもの使用料を支払わなければならないそうで対応するアプリは無いようですが、STRAVAへのアップロード機能は見つけたアプリすべてに搭載されていました。

取り敢えず、手持ちのケイデンスセンサーのログも取れる次のアプリを評価しました。

 

  1. TOPEAK Panobike+
    トピーク製PANOBIKEサイクルコンピューターと連携するアンドロイド用サイコンアプリですが、単体で機能してBluetooth LEに対応したセンサーであれば他社製であってもペアリングして利用可能です。
    見やすく使い勝手も良いのですが、スピードケイデンスセンサーは独立型に対応していないようで、ケイデンスセンサーだけのペアリングでは速度ならびに距離が表示されません。
    ケイデンスは表示されます。ログ自体はGPSから取得されたものがケイデンスセンサーと一緒に記録されているので、STRAVAへアップロードされたデータに瑕疵はありません。

  2. CATEYE Cycling
    キャットアイ製スマートタイプのサイクルコンピューターと連携するアンドロイド用サイコンアプリです。Panobike+同様に単体で機能して他社製Bluetooth LE対応センサーともペアリングできます。
    ケイデンスセンサーだけのペアリング利用でもこれと言った不具合は無く、STRAVAへのアップロードも問題ありません。
    ところがSTRAVAからGarmin Connectへデータを移すと、なぜか移動時間と速度が表示されませんでした。
    STRAVAからGarmin ConnectへはSynchMyTracks freeを使っていて、このアプリの問題かも知れません。

  3. Wahoo Fitness
    Wahoo製スマートローラー用のスマートフォン向けアプリですがサイクルコンピューターとしても使えます。
    ケイデンスセンサーだけのペアリングでも問題ありませんでした。
    しかし、自動停止機能はかなり不安定なようで、一度オートポーズが働くと再スタートされないことが多く、43kmほどの道程で27kmしかログに残すことができませんでした。

  4. IpBike + IpSensorMan
    アンドロイド向けのANT+対応サイクルコンピューターアプリです。IpSensorManとの併用で外部センサーとペアリングします。
    Bluetooth LE対応はベータ版扱いなようですが、ケイデンスセンサーも心拍計も問題なくペアリングできました。
    インターフェイスデザインは古くさく野暮ったいのですが、機能は非常に多く、安定性も高いと感じます。
    できることが多いため設定項目も多くてわかりにくいのです。しかし慣れてしまえば様々なカスタマイズで使い勝手の良いサイコンに仕立てられます。
    また、STRAVA同様にロック画面コントロールができます。

 

以上4つのアプリを評価して、キャリーミーではIpBikeを常用してみることにしました。

キャリーミー以外の自転車で適当にログを取るだけの場合は、WearOS版のSTRAVAを使います。

また、トレーニング性の高いサイクリングではGarmin Forerunner 910XTを使います。

 

IpBike for Android

 

上図がIpBikeの画面です。左が基本画面で左スワイプで拡張画面を表示できます。

表示色はカスタマイズしています。また、拡張画面の表示項目ならびに表示数はカスタマイズできます。

地図もGoogle Map以外を指定できます。当方はOpen Street Mapをローカルファイルでインストールして利用するようにしました。

ローカル地図の導入にはマップファイルの他にOI File Managerのインストールも必要ですが、地図のアドオンが終わればOI Fike Managerはアンインストールしても問題ありません。

上図では現在時刻が12時間制表示になっています。24時間制の方がわかりやすいので現在は変更しています。

また、斜度もレスポンスがイマイチで有用とは思えず、今は高度表示へ項目変更しています。

パワーも仮想的なものですが、平均パワーは妥当な値まで調整できたので引き続き表示させて使っています。

 

STRAVAは設定も簡単で使い勝手もとても良いサイコンアプリだったので、センサー対応が省略されるのはとても残念です。

無料アプリでもあり、今回の決定は仕方ないところでしょう。サイクリング関連ではルートラボのサービスも来年3月で終了することが決まっています。

5年前に終了したセカイカメラもそうでしたが、便利なサービスといえどもニッチなものではビジネス化は難しく継続的な事業にするにはよほどスリムな体制を取らないと難しいのでしょうね。

そんな中、STRAVAは有料機能を充実させて、本来のサイクリングログを主体としたSNSサービスを提供し続けています。

Garmin Connectは保険です。どちらのサービスも維持され続けられればと期待しています。

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2019.10.25

キャリーミーでも手軽に使えるケイデンスセンサー

ロードバイクトレーニング用のバーチャルライドではケイデンスもパワーメーターからの出力を利用しています。

ハブの回転数と出力から算出された仮想ケイデンスなため正確とは言い難く、特に変速時は実ケイデンスとの乖離が顕著です。

ケイデンスはもともとGARMIN GSC10の出力を使っていましたが、内部断線を修理してから極端に電池の持ちが悪くなってしまいました。頻繁に電池交換するくらいならパワーメーターの仮想ケイデンスで妥協しています。

 

そんな折り、クランクアームへ取り付けるだけでケイデンスを計測できる加速度方式のケイデンスセンサーを入手しました。

待ち合わせの時間つぶしで立ち寄ったリサイクルショップでTopaction TMC10というモデルがハンバーガーセット並みな価格で売っているではないですか。

ネットのレビューも悪くありません。しかもANT+とBluetooth Low Energyの両対応です。

 

加速度計方式ならばクランクアームへ付けるだけでケイデンスを計ることができます。

しかもBluetooth LEでも出力できるので、スマホのサイコンアプリでもペアリングできるものが多いのです。

早速キャリーミーへ取り付けて、アンドロイドスマホにインストールしているSTRAVAやTOPEAK Panobike+でペアリングさせてみると、あっさり認識して使うことができました。 

Cadence censor Topaction TMC10

付属のシリコンバンドでクランクへ固定します。取り付けも取り外しも簡単ですから、他のバイクとの共用もやりやすいですね。

サイクルコンピュータアプリは、一度ペアリングさせれば次からは自動接続します。

 

ヴァーチャルサイクリングではANT+を使っていますが、こちらもさくっとペアリングできました。

スピードセンサー兼用の設計ではないため、クランクアームのどこに付けても異常値の出力がありません。

 

あとは電池保ちが気になります。レビューでは省電力機能もなかなか優秀なようですが、持ち運びも多いキャリーミーで使うとなるとどうでしょうか。

もっとも、キャリーミーや街乗りピストでケイデンスを記録する必要はありません。それでも趣味ですから、良い買い物でした。

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2019.02.10

スターメーアーチャーS3X修理

Carrera Roll S3X


Sturmey Archer Axle Assembly for S3X - 165mm - HSA736スターメーアーチャーS3Xという固定ギヤの3速内装変速機が変速不良するようになって、暫くうっちゃっていた。

意を決して分解洗浄したところ、右の写真の様に、セレクターキーと呼ばれる部品が破損していた。

インターネット検索すると、こちらのフォーラムのトビへ行きついた。

“HSA737 Selector Key Assy”を交換すれば、不具合は解消するようだ。

早速、このホイールを組んでいただいた和田サイクルさんを通じてセレクターキーを発注した。

ところが、セレクターキー単品では供給できず、内部アッシーHSX155での供給、もしくは交換修理になるという。

HSX155は2万円以上(英国では140ポンド)する。破損したセレクターキーは10ポンド足らずでしかない。

納得できず、直接サンレース・スターメーアーチャーのサポートへ英文メールで問い合わせたが、日本の代理店に回されて「ハブの内部のアッセンブリーにつきましては供給しておらず、ユニットでの交換となります」というリプライがあった。

HSA737 Selector Key Assy.米国では部品供給されている旨を返信したところ、「以前は取り扱いございましたが、トラブルも多くユニットでの販売のみとなっております」ということだった。

スターメーアーチャーの他の製品はわからないが、S3Xハブの修理はユニット交換以外の対応はしないということらしい。

ところが、欧米にはS3Xのセレクターキーをはじめ、スターメーアーチャーの部品を販売しているショップがいくつもある。

SJS CYCLESにHSA737セレクターキーの在庫があったので注文した。送料込みで約1600円だった。

Sturmey Archer S3X Internal早速セレクターキーを交換して、各部注油とグリスアップで修理完了。

山坂道を30kmほど走ってきたが、すこぶる調子がよい。

新品の時よりも変速レスポンスが向上している。

セレクターキーの摺動部へのグリスアップや遊星ギヤのシャフト受けへの注油、各摺動部やギヤ当たり面へのグリスアップ、ベアリングへのグリス充填といった作業を丁寧に行ったのが良かったと思われる。

今回分解して気付いたが、トルクが掛かった状態で変速するとセレクターキーを破損しやすい構造だ。

キーの動きをスムースにするため、コグとギヤユニットとの連結には予めガタが設けられている。

シフトアップ時はこのガタのお陰でセレクターキーへのストレスはほぼ無さそうだが、シフトダウン時はキーの動きまで意識してペダリングする必要がある。

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2017.03.27

CARRERA ROLL Fixed Gear

CARRERA ROLL Fixed Gear

White IndustriesのENOハブで固定ギヤ化したカレラ・ロールだが、チューブラーの頃は踏めていた42×16tがしんどいので、42×18tとした。

Magic Gearでの調整と違い、エキセントリックハブでチェーンを引けるようになったので、この程度の歯数の差ならチェーンのコマ数を変えずとも調整できるから容易い。

White Industries Eric's Eccentric ENO

White Industries Eric's Eccentric ENO

リヤコグをスギノ Fixie コグにしているので、ロックリングをシマノのホローテックII BBを脱着するためのこういった工具で外すだけで、異なるコグへ簡単に変えることができる。

42×18tにして、かつての軽快さが甦った。もっとも、自分の脚力が衰えただけのことなのだろうが。

ついでに、BBをチェーンリング側へずらして、チェーンラインをぴったり合わせた。

90年代後半のカレラのフレームは溶接も塗装もハンドメイドのイタリア製で、BBもヘッドもイタリアン規格になっている。

このロールにはワールドクラスというブランドのチタンBBを使っていて、フランジレスのため、チェーンラインをある程度自由に調整することができる。

山坂道を中心に30kmほど走ってきたが、なかなか楽しかった。

STURMEY ARCHER S3Xも復活させたいところだが、娘たちの進学などで懐も寂しいし、42×18tはお散歩バイクとして適当なギヤ比でもあるしで、ちょい乗り用に当面このまま使おうと思っている。

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2017.03.23

ロードバイクの固定ギヤ化

しばらくうっちゃっていたこちらのホイールを完成させた。

スポークテンションメーターが無いので、テンションは適当で振れだけ取った。

ロードバイクやMTBなどをシングルの固定ギヤ化するハブ、White Industries Eric's Eccentric ENOを使用したホイール。

今までは、チェーンリングの歯数とリヤコグの歯数、そしてチェーンの駒数の最適値によって、チェーンステイ長とどんぴしゃりの長さになる組み合わせ、Magic Gearを使って、チェーンテンショナーを使うことなく固定ギヤにしていた。

Magic Gearは、Fixed InnovationsというサイトのMagic Gearを簡単に算出できるツールで決定。

当初は、なるしまフレンド神宮店がカレラ・ロールを固定ギヤ化するためにインストールしたフロント42tでリヤコグは16tという組み合わせのままだったが、後にフロント52tでリヤコグは18tとした。

その際、STURMEY ARCHER S3Xという固定ギヤ用の3段変速内装ハブも導入した。

ところが、STURMEY ARCHER S3Xが壊れてしまった。

ハブの分解まではしていないが、こちらなどを見る限りでは、変速を切り替えて駆動力を伝達するためのキー(ドッグクラッチの代わりになっているもの)が摩耗破損しているのではないかと思われる。

先日、購入した和田サイクルさんで修理の相談をしたが、スターメーアーチャーは内部部品の供給が無いので修理は難しく、新しいハブと交換することになるだろうとのことだった。

そのため、新しいホイールを用意した次第だ。

Carrera Roll Fixed

White Industries Eric's Eccentric ENO

単純な固定ギヤで走らせたのは、実に七年ぶり。

当時はチューブラータイヤ、今回はクリンチャータイヤという違いはあるが、42×16tが随分と重く感じる。

しかも、スキップするような軽快さを感じない。脚力の衰えなのかな。

あの頃は、分杭峠も越えて走れていたのに。

それほどの重量ではないが、リヤキャリアとサイドバッグも軽快さをスポイルしているのかも知れない。

お散歩バイクという位置づけなので、このまま活用したいと思っているが、S3Xの方が向いているのかとも思う。

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2016.04.26

ピストホイールを組む

わかりやすくピストホイールと銘打ったが、トラック競技用の正式なものではなく、エンド幅130mmのロードバイクフレームで使用できる固定ギヤの700cクリンチャータイヤ用ホイールを組むことにした。

十年前にこちらのエントリーでチェーンテンショナーの無いフレームを固定ギヤ化する方法に触れた。

そのとき紹介した、偏芯シャフトを持つWhite Industries社のハブ(Eric's Eccentric)を使ってホイールを作る。

リムはKINLINX-KEYMET XR-19W、スポークはホシ・ステンレス15番にブラスニップルとした。

ハブがとても高価なので、全体予算を抑えるために、リムやスポークはシルバーカラーの中で必要十分な仕様の安価なモデル。

実はこのホワイトインダストリーズのハブは何年も前に入手したものだ。

固定ギヤのホイールは、トラック用デュラエースハブをオールド130mmに改造したチューブラーリムのものと、3速の内装ギヤのクリンチャーリムのものを持っていることもあって、ホイールにはしていなかった。

ようやく形にすることにした次第。

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2014.01.30

Wレバー台座カバー(シフターボスカバー)

SHIMANO SM-CS50 アウターストッパー筺体固定ギヤ化しているロードバイク、カレラロールのダウンチューブに設けられている変速用Wレバー台座の左側は使っていない。

剥き出しだと引っ掛けて怪我をするので、シマノのWレバー台座用アウター受けの筺体をカバーとして使っている。

最近、モトクロスインターナショナルが扱っているプロブレムソルバーズ社から、シフターボスカバーという名称で専用品がリリースされているのを知った。

SM-CS50アウターストッパーの筺体はアルミ合金製なので、不要な部分を削り落し、シフターボスカバーに倣ったシンプルな形状へシェイプアップしてみた。

SHIMANO SM-CS50 アウターストッパー筺体をシフターボスカバーへ改造

コンパウンドが無かったので、つや出しは後日。

使用していないWレバー台座の処理下手糞な塗装のタッチアップの修正に労力をかけたほうが良いようなものだけど、まずまずの出来。

コンパウンドかければボルトとの一体感も出て、より品良く収まることだろう。


右側の変速レバーは、STURMEY ARCHER S3X 内装変速機用のもの。

固定ギヤ用のハブ内装3段変速装置だが、重く、そしてバックラッシュも大きいのが困りもの。

固定ギヤのダイレクト感を楽しみたい向きには、S3Xをおすすめできない。

近々、カレラロール用の新しい固定ギヤホイールを組んでみようと思っている。

チューブラーなら持っているが、今度はクリンチャー用リムのホイールとしたい。

そんな訳で、右側のWレバー台座用カバーも仕上げたい。


ところで、PROBLEM SOLVERSはXC用の気の利いた小物が多いね。

FD用の後付けリターンプーリーやチェーンデバイスなんて良い感じ。憶えておこう。

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2014.01.28

ロードバイクのピスト化(固定ギヤ化)

とりあえず、今日も2時間ほどは走ることができた。

南からの風が強い。しかし、昨日ほど冷たくはなかった。

荒川岳・赤石岳とロードバイク

初めてのロードバイクは、なぜか固定ギヤ仕様へ改造されたものだった。

固定ギヤのスポーツ自転車は、その後にピストという呼び名でブームになった。

シンプルが一番とブレーキを付けない無謀なファッションが「ノーブレーキピスト」とフィーチャーされ、当然ながら事故やそれを誘発させる事件が目立つようになり、反社会的と指弾されるに至った。

ブレーキのない自転車に乗っている人に対して、積極的にペナルティが課されるようになった。

公道でブレーキの無い自転車を使うのは論外だが、固定ギヤの自転車に乗るのは楽しい。
しかし、ピストは一度ケチがついたファッションだ。ブームは去り、10年前のようにあまり見かけなくなっていくだろう。


ピストブームの中で、大きく二つのトレンドがあったと思う。

一つは競輪用の自転車をリスペクトする流れ。
もうひとつは、BMXを彷彿とさせるフリースタイル。

そんな中、ロードバイクを固定ギヤ化して使うのは傍流といえるかも知れない。
しかし、競技で使わなくなったロードフレームを固定ギヤ化して遊ぶのは、ピストブーム以前なら多数派だった。


ロードバイクフレームは、軽量なものが多い。
そのため、ロードバイクを固定ギヤ化すると、市販されているピストバイクより軽量に仕上がる。

ロードバイクフレームで固定ギヤ車を組む時に最も困るのが、リヤエンドの違いとチェーンを引く機能(テンショナー)の追加方法だ。

リヤエンドの違いは、ロードエンドに対応するハブが多くリリースされ問題とされなくなった。
また、ロードバイク用のホイールを固定ギヤ化するコンバーターも出回って、固定ギヤ用のホイールを新しく組まなくても固定ギヤを楽しめるようにもなっている。


残った問題は、テンショナーの追加方法。

ここ15年内にリリースされたロードバイクは、そのほとんどがストレートドロップエンドと呼ばれるリヤエンドを採用している。

後輪の脱着をとても容易に行えるエンド形状だが、ホイール軸の位置を調整する余地は無い。
そのため、固定ギヤ化(シングルギヤ化)した場合には、エンドにチェーン引き(テンショナー)を追加することができないため、チェーンの弛みを取ることはできない。

ロードバイクのピスト化におけるチェーン引きの問題には、次の3つの解決策がある。

  1. 固定ギヤ化するロードフレームのリア-センター(チェーンステイ長)に合わせて、チェーンが弛まないチェーンリングとリヤコグの歯数を使用する

  2. エキセントリック・アクセルシャフトを採用してチェーンが引けるようになっているWhite Industries製のENO HUBを使って、固定ギヤ用のリヤホイールを組む

  3. BBがBSA(JIS)もしくはプレスフィット30なら、ホローテックIIコンパチブルのクランクセットとエキセントリック化BBを利用してチェーンが引けるようにする。
というもの。

第1案は、チェーンのテンションが最適となる位置と、フレームのチェーンステイ長とが一致していれば、テンショナーがなくても固定ギヤを組むことができるという理屈。
チェーンリングの歯数とリヤコグの歯数、そしてチェーンの駒数の最適値によって、チェーンステイ長とどんぴしゃりになる組み合わせをMagic Gearと呼ぶ。

Fixed Innovationsというサイトで、Magic Gearを簡単に算出できるツールが提供されている。

わが家のCarrera Rollは、Magic Gearを使って固定ギヤ化されている。


第2案、深谷産業が扱っているホワイトインダストリーズ製の偏芯アクセルシャフト採用固定ギヤハブで固定ギヤ用のホイールを組む。
これが、ストレートドロップエンドフレームを固定ギヤ化する定番な方法だろう。

White Industries Eric's Eccentric ENO Single Speed Rear Hubは、アクセルシャフトを大径化して、その中に偏芯させた固定軸を設けることでチェーンが引けるようになっている。

120mm、126mm、130mm、135mmと、対応するエンド幅のラインナップも多い。

ホワイトインダストリーズの製品は精度も仕上げも素晴らしいが、お値段も相応となっている。

ちなみに、Rolfにはこのハブの特注品を使った完組ホイール「Rolf PRIMA P-TOWN」があり、エキセントリックシャフトモデルのお値段は前後ペアで8万8千円とのことだ。


第3案は、Trickstuff ExcentrikerやPhil wood Philcentric Outboard Bottom Bracket Cups、FSA EE104 ECCENTRIC ADAPTERを使用して、BB側でチェーンを引けるようにする方法。

Trickstuff ExcentrikerはホローテックIIコンパチブルのクランク、Phil wood Philcentric Outboard Bottom Bracket CupsはTruvativとSRAMの中空シャフトクランクに対応するらしい。

これらは、クランク軸を偏芯機構に載せてチェーンが引けるようにした製品だ。
しかし、BSA(JIS)のBB径が小さいので偏芯量も少なく、チェーンリングとコグの歯数によっては、チェーンに半コマを加えないと使えない場合もあるそうだ。

FSAのEE104 ECCENTRIC ADAPTERはPF30用なので、十分な偏芯量を確保しているだろう。


このように、ストレートドロップエンドのフレームでも固定ギヤ化は難しくない。

愛用のロードバイクを、より軽量で剛性の高い最新フレームへアップデートして、余ったフレームで固定ギヤのバイクを組みたいというニーズは今でもあるだろう。

フリーギヤを使ったシングルスピードで組む場合でも、上記の手法を採れば、チェーンをプーリーで押さえつける不格好なテンショナーを使わずにすむ。

第1案と第3案は、内装ギヤ化でも応用できる情報だ。

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2013.12.15

お散歩バイク

Carrera Roll

ちょっと小さめサイズの旧いロードバイクフレーム。

STURMEY ARCHER S3Xという固定ギヤで3段変速内装というハブを使って組んだ。

リアキャリアを付けている。そこへサイドバッグを掛けて買い物とかできるように。

この自転車は、初めて買ったロードバイク。

中古で傷だらけだったけど、とても気に入っている。

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2013.11.26

RIXEN KAUL ST820 カーゴ パニアバッグ

ロードバイクにパニアバッグ

リュックサックを自転車の荷台に固定する方法を考えていたが、リュックサックが入るパニアバッグを使うという解決策をとってみた。

リクセンカウルST820 カーゴ・パニアバッグは、畳めるサイドバッグ。

学生カバンを入れるような昔懐かしい折りたたみサイドバスケットに似ているが、前後長は若干小さい。

荷台から簡単に脱着できて、ショッピングバッグとして使えるのが折り畳みカゴと違うところ。

脱着が容易なので、駐輪中の盗難防止を講じる必要はあるけどね。

自転車で山道上がって、途中で駐輪してトレッキングをする際に、リュックサックを持ってゆきたいと考えた次第。

RIXEN&KAUL ST820 Cargo Pannier bag

サイドバッグとしては前後に長い部類だが、ロードバイクのジオメトリでも工夫次第でなんとかなる。

モンスタークロスとサイドパニアバッグ

クロスバイクのような自転車で使うことの方が、きっと多いだろう。

荷物を担いで自転車を漕ぐのが苦手なので、リアラックにサイドバッグという組み合わせをよく使っている。

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