Kinetic Rock and Roll スマートトレーナー その3
Kinetic Rock and Roll 2のフルード式負荷装置をKinetic Control Power Unit T-6300へ変えてKinetic Rock and Roll Control Bike Trainer T-6500と同等のスマートトレーナーにしました。
フルード式はスピードに応じてリニアに負荷が増大し、適切な重量のフライホイールと相まって自然な負荷変動が実現されファンも多いものです。
T-6300はスマートタイプの負荷で、外部からの信号に応じて負荷を変動させることができます。
フルード式では負荷を高めるにはスピードを上げる必要があるため、低ケイデンスでの高負荷練習ができません。
スマートタイプ負荷なら外部からの信号で低速でも高い負荷を実現できます。
キネティック・ロック&ロール・システムと相まって、映像のようなダンシングも自然に行えます。
スマートトレーナーはスマートフォンやパソコンのバーチャルサイクリング(バーチャルライド)アプリケーションで負荷制御でき、パワーと速度、機種によってはケイデンスのリアルタイム値を出力する機能を持ちます。
Kinetic T-6300はケイデンス出力がありません。パワーと速度はANT+ FE-CならびにBluetooth FTMSで負荷制御と同時に出力します。
ANT+ legacyは対応していないようで、GarminのANT+ FE-C非対応モデルとはペアリングできませんでした。
スマートトレーナー化して、バーチャルライドは実走感が向上し、より楽しいものとなりました。
反面、実走と同様に頻繁に変わる負荷に応じて、変速も頻繁に行うことになります。
トレーニング効果にはあまり関係ないところで煩わしさはあります。
キネティックのフルード式負荷はフレーム同様に永久保障するだけあってとても完成度が高いものです。
Kinetic inRide 3 T-2005を付加することで、ANT+ならびにBluetooh FTMSによるスピードとケイデンス、そしてパワーの出力も55米ドルの出費で可能になります。
室内トレーニング用自転車ローラー台として費用対効果を考えると、T-6300によるスマートトレーナー化はちょっと微妙に思いました。
キネティック・ロック&ロールのレトロフィットなら、T-2005を追加してKinetic Rock and Roll Smart 2 Bike Trainer T-2810化の方が満足度は高いでしょう。
T-6300もフルード式負荷と同じく摺動部は軸受けだけです。
金属性のローラー部はほとんど同じもので、負荷の交換による動作音の違いは気づかないレベルです。
しかし、バーチャルライドでは外部からの信号でたえず強制的に負荷が変わるため、フルード式に比べてタイヤスリップが起こりやすくなります。
そのためか、固定負荷は最大勾配10%相当まで。坂バカには物足りないでしょう。
最大1800Wですが、この出力を得るには時速48km相当までまわす必要があります。この点はフルード式と変わりません。
中途半端な勾配を捨ててスプリントを重視すれば、フルード式のままで十分と言えます。
スマートトレーナーの最大勾配を上げるにはタイヤドライブ式は難しく、この点を重視するならダイレクトドライブ式へ買い換えるしかないと思われます。
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