スターメーアーチャーS3X修理
スターメーアーチャーS3X
という固定ギヤの3速内装変速機が変速不良するようになって、暫くうっちゃっていた。
意を決して分解洗浄したところ、右の写真の様に、セレクターキーと呼ばれる部品が破損していた。
インターネット検索すると、こちらのフォーラムのトビへ行きついた。
“HSA737 Selector Key Assy”を交換すれば、不具合は解消するようだ。
早速、このホイールを組んでいただいた和田サイクルさんを通じてセレクターキーを発注した。
ところが、セレクターキー単品では供給できず、内部アッシーHSX155での供給、もしくは交換修理になるという。
HSX155は2万円以上(英国では140ポンド)する。破損したセレクターキーは10ポンド足らずでしかない。
納得できず、直接サンレース・スターメーアーチャーのサポートへ英文メールで問い合わせたが、日本の代理店に回されて「ハブの内部のアッセンブリーにつきましては供給しておらず、ユニットでの交換となります」というリプライがあった。
米国では部品供給されている旨を返信したところ、「以前は取り扱いございましたが、トラブルも多くユニットでの販売のみとなっております」ということだった。
スターメーアーチャーの他の製品はわからないが、S3Xハブの修理はユニット交換以外の対応はしないということらしい。
ところが、欧米にはS3Xのセレクターキーをはじめ、スターメーアーチャーの部品を販売しているショップがいくつもある。
SJS CYCLESにHSA737セレクターキーの在庫があったので注文した。送料込みで約1600円だった。
早速セレクターキーを交換して、各部注油とグリスアップで修理完了。
山坂道を30kmほど走ってきたが、すこぶる調子がよい。
新品の時よりも変速レスポンスが向上している。
セレクターキーの摺動部へのグリスアップや遊星ギヤのシャフト受けへの注油、各摺動部やギヤ当たり面へのグリスアップ、ベアリングへのグリス充填といった作業を丁寧に行ったのが良かったと思われる。
今回分解して気付いたが、トルクが掛かった状態で変速するとセレクターキーを破損しやすい構造だ。
キーの動きをスムースにするため、コグとギヤユニットとの連結には予めガタが設けられている。
シフトアップ時はこのガタのお陰でセレクターキーへのストレスはほぼ無さそうだが、シフトダウン時はキーの動きまで意識してペダリングする必要がある。
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