キャリーミーのブレーキ周り変更
愛用のキャリーミーは、ロードバイクと同じサイズのドロップハンドルにしている。
このドロップハンドルはジャイアントMR-4のもので、左右に分割して取り外れるようになっていて、キャリーミーの折り畳みハンドルバーのクランプにそのまま差し込み固定されている。
ハンドルを固定する際、ブレーキケーブルがハンドルバークランプに干渉する。
ケーブルアウターがクランプと擦れて削れてしまうため、クランプに当たる箇所にはアルミニウム製のフレキシブルチューブを使用していた。
このフレキシブルチューブが摩耗してケーシングの剛性が低下し、結果としてブレーキケーブルインナーに過度なストレスが加わるようになって、ワイヤーの断線を招いた。
そこで、ブレーキケーブルの交換とケーブルアウターの処理の見直し、さらにブレーキ自体も見直すことにした。
写真のように、フレキシブルチューブをいわゆる変速バナナへ変更した。
曲率が可変しない分、剛性は高い。
インナーケーブルは信頼のシマノ。シマノ・ロード・ブレーキインナーを使用。
キャリーミーのリヤブレーキは、1.9mのインナーケーブルが必要だ。
次に、ブレーキの見直しをする。
純正ブレーキは、軽量なだけが取り柄のシングルピポットキャリパー。制動性能は低い。
こちらのように、ブレーキシューをシマノ・アルテグラグレードのBR-6403へ交換し、駆動部のガタつきを抑える処置をして対策していた。
上図のように、キャリーミーを折り畳んだ時に、外したシートポストをサドルの先端で左クランクに引っかけている。
また、サドルの後端の切れ込みにフロントブレーキケーブルが入り込んで、引っかけただけのシートポストは、所定の位置から外れにくくなる。
この特性を維持するため、フロントブレーキはワイヤー受けが左側にある「左引きキャリパー」を使用したい。
また、リヤブレーキは下引きとなっている。
BMX用と一部専用品を除き、標準状態で下引き仕様のキャリパーブレーキは市販されていない。
上引きのキャリパーブレーキを改造して対応したい。
ワイヤーの取り回しは右側で、フロントと同じく左引きキャリパーとなっている。
後ろ向きに付けるため、見かけは右引きである。
リヤは右引きキャリパーでも問題ないが、純正のように、チェーンが張り出す右側にブレーキケーブルも張り出させた方がシンプルだ。
また、キャリーミー用ブレーキアーチはフロント57mm、リヤは50mmは必要だ。
以上の考察から、すでに最適な市販モデルが存在する。
フロントブレーキはALHONGA HJ-714AG、リヤブレーキはブロンプトン(BROMPTON)デュアルピポットキャリパー・リヤ用。
実は、キャリーミーの純正ブレーキは、ブロンプトンのシングルピポットブレーキと同じ物だと思われる。
したがって、ブロンプトン用のブレーキは、キャリーミーでも使い勝手は良いだろう。
そんなわけで、アルホンガのHJ-714AGとブロンプトンのリヤブレーキを和田サイクルさんで購入してキャリーミーのブレーキ交換をさっさとすれば良かったのだろうが、8年ほど前にブロンプトン用ブレーキを買い損ねた時に現状に満足してしまったのだった。
さて、テクトロ 800Aというブレーキをもらった。
アーチサイズが61mm~78mmと大きいので微妙だが、アウター受けとワイヤー止めとを入れ替えることで、簡単に下引きへと改造できる。
純正のシングルピポットキャリパーも、同じような作りとなっている。
もっとも、TEKTRO 800Aの場合は、下引きにするとアウター受けがキャリパーアームと干渉し、可動範囲が狭くなる。
そのため、トーイン調整ができるような厚みのあるシューが使えない。
このブレーキ、泥よけやキャリアも共締めしてしまえるようにか、取付シャフトが長い。
(写真では、リヤブレーキ固定用に調達した20mm長のアルミカラーが脱落しないように、赤いテープでシャフトを留めている)
キャリーミーはリヤブレーキ取付部の厚みが薄いため、枕頭ナット用のシャフトが用いられている。
ということで、テクトロ800Aをキュリーミーへ付けてみた。
長い取付シャフトのおかげで、アルミカラーを使ってキャリパーとホイールとの位置関係を調整することで、長すぎるアーチ長ながらブレーキシューを適正な位置へセッティングできた。
キャリパーの精度がいまいちでシューとリムとが平行にならないため、トーイン調整できるシューを使った。
,また、下引き化の影響でキャリパーの開く角度が狭くなったリヤブレーキは、今まで通りBR-6403を使用している。
リヤブレーキは、後方へ24mmオフセットさせているにもかかわらず、ブレーキシューは一部がリムへ当たる程度。
テクトロ800Aを使うには、キャリパーの取付位置を上方へオフセットする工夫をするか、オフセットブレーキシューを使用するなど工夫か必要だ。
どちらにしても費用はかさむ。フロントブレーキが強化されれば、リヤはブレーキシューの交換と調整だけでも十分だろう。
ダブルピポットキャリパーでフロントブレーキを強化するに止め、リヤブレーキは従来のままというのでも良さそうだ。
折り畳み時の状態は以下の通り。
ブレーキの外観が大きくなったのと、100gほど重くなったほかは特に問題ない。
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