福島晋一選手のデローザ・プロトス
さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスを最後に、22年間活躍した自転車ロードレース選手を引退された福島晋一さん。
現役最後となった今期、チームNIPPOで使用した自転車『デローザ・プロトス』が、若手選手育成のための資金として、今月はじめにチャリティーオークションへかけられました。
Yahoo!ニュースなどで取り上げられたこともあり、ご存知の方は多いでしょう。
店頭価格150万円相当のモデルとあって、落札金額にも興味があつまりました。
長い現役時代、骨折はわずか2回という福島さん。
レースや練習でワンシーズン使用されたとはいえ、出品されたバイクの程度はかなり良かったのではないでしょうか。
というか、福島晋一さんが現役最後の年にレースで使っていたバイクな訳で、ファンにとってはお宝ですね。
しかも、ジャージやシューズ、ゼッケンなどの記念品もセットです。
チャリティーオークションはつつがなく成立して、落札されたデローザ・プロトスは無事にファンの方のもとへ届けられたそうです。
左のポスターで福島選手が駆っているのが、その自転車。格好良いですね!
自転車ロードレースで使用する自転車(ロードバイク)は、10年ほど前からカーボン繊維強化樹脂製のフレームとなっています。
カーボン繊維強化樹脂は、その後カーボン繊維の密度が高まり、樹脂含浸率は下がって、高剛性と軽量化が進みました。
6年ほど前からはホイールにも積極的にカーボン繊維強化樹脂が採用され、最近のロードバイクでは、金属だけで構成される主要パーツはチェーンくらいになっています。
プロがレースで使用するロードバイクの価格はホイールを除いて60万円程度のものが一般的でしたが、4年ほど前にアメリカのメーカーからフレームとフォークのセット価格が100万円を超えるレース用自転車が登場し、デローザ・プロトスのような100万円を超える車種も増えているようです。
ちなみに、フレームの価格の差は、開発コストの償却方法の違いと見て間違いないと思います。
ロードバイクは競技用の自転車なので、レギュレーションで仕様に制約があります。
素材が金属からカーボン繊維強化樹脂へ変わったこと、そして変速システムが電動化されてきています。
近い将来、ブレーキが油圧化されるものと思います。
今のところ油圧式はディスクブレーキを採用していますが、個人的にはリムブレーキを油圧化して、そのキャリパーは前輪用がフォーク、後輪用はチェーンステーに内蔵されるのではないかと思っています。
そろそろシマノやカンパニョーロ、スラムといったコンポーネント・メーカーがリファレンスモデルとして、フレーム&フォークの開発も手がけるようになる気がします。
閑話休題。
福島晋一選手が現役最後に使ったお宝デローザのお値段は140万5千円だったそうです。
福島晋一さんはJOCの指導者育成プログラムで、フランスのマルセイユへ2年間、チームマネジメントなどの実習へ行かれます。
2010年の東京オリンピックでも、晋一さんが育てる日本のロードレーサーたちが活躍すると思います。
今から楽しみです!
| 固定リンク