玄関先で天体写真
昨今のデジタルカメラ用CMOS撮像素子の高感度低ノイズ性能の向上は素晴らしく、手軽に天体写真が撮れるようになった。
ちょうど天頂にスバルが見えていたので、ポータブル赤道儀とデジタル一眼レフを引っ張り出して、玄関先で撮ってみた。
北極星は見えないので、赤道儀の極軸はカシオペア座とデジタルコンパスで見当をつけた。
カメラはペンタックスK-rという、2010年秋発売のローエンドモデル。
レンズもタムロンの便利ズームで、カメラ本体と併せて、購入価格は3万数千円というものだ。
写真の画角は望遠端で、35mmフィルム換算300mm。F6.3でISO6400の露出30秒。
シャッターは赤外線リモコンを使っている。
商店街の裏路地で建て込んでいるため、天頂周辺しか星は見られない。
アンドロメダ銀河の写真には、近所の屋根が写り込んだ。
窓からの光やらでシーイングは悪いし、極軸が適当なので星像も流れているが、レンズの周辺湾曲による歪みと一緒になって、許せる範囲かな。
これほど簡単に撮れてしまうと、評価のハードルもぐんっと上がる訳で、スナップや風景写真などと同じように、天体写真に求められる完成度もずいぶん高いものになっているのだろう。
先日お客様に教えていただいたのだが、最初期からデジタル一眼レフにCMOSを採用していたキャノンなどは、ISO10万という感度モードも実用域に達しているらしい。
そんな超高感度が使えると、広角レンズなら三脚一つあれば天の川を撮ることも可能だろう。
また、流星が撮れたことが無いという話をしたところ、「広角レンズで固定撮影、露出1秒程度で連射モード使って沢山撮れば写ります。構図を気にしなければ。」ってこと。
今度試してみよう。
ところで、WiFi内蔵のデジタル一眼レフだと、スマートフォンアプリで撮影コントロールができるのですね。
「赤道儀のコントロールも無線化すれば、天体写真撮影はすべて車の中からできますよ。」ってこと。
赤道儀も高性能になって、星雲星団の自動導入は当たり前、数分の露光なら800mmでもノータッチガイドが出来るそうです。
今後の課題は、極軸の自動調整でしょうか。
GPSと電子コンパスで粗設定、オートガイダーで数分動かして微調整を自動でやるような赤道儀が登場して欲しいですね。
オートフォーカスも欲しいな。
ハイアマチュアじゃなくても超高感度4Kカメラで動画撮影して、コンポジット処理で高精細カラー画像を手軽に得るようになるのも夢じゃなくなっています。
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