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2011.03.21

日常を平静にすごす

3月11日午後2時46分に東北地方から北関東の太平洋岸を襲った大地震、そして大津波から10日が経過した。
被災された方々を思うと、胸が張り裂けそうな日々が続いている。

その後の連鎖地震で長野県では栄村が大きな被害を被っている。
東海地震や南海地震が連鎖発生するかも知れないというワイドショーの指摘を真に受けて、動揺する市民もいた。15日の夜に富士宮市に被害をもたらした地震で、その心配を裏付けるように思ってしまった人々も多かったかも知れない。

それでも、治安が乱れることなど一切なく、被災を免れた地域では平常な日々が続いている。

長野県の大部分の物流は関東に依存しているため、ガソリンや保存食品、電池やトイレットペーパーといった商品の在庫が需要に追いつかない状況に陥ってしまった。
オイルショック時に都市で起こったような物の奪い合いのようなことは一切発生していないものの、ガソリンや灯油、トイレットペーパーなどは販売制限をして需要調整を行っている。
関東同様に、今週には物流も安定して、販売制限をする必要もなくなるだろう。

電気は中部電力管内なので、まったく心配はない。各家庭はこの機会に積極的に節電しているだろうが、そうでなくても十分な電力が供給されている。


福島第一原子力発電所で発生中の放射能漏れ事故の影響もあって、自宅へ戻れる見込みのない被災者の方々を当地の自治体も受け入れている。

フランスや中国などは日本滞在中の自国民に対して帰国勧告を出しているようだが、これは放射線による健康被害を危惧しての対応ではなく、日本の治安がひどく乱れてしまった場合を想定しての対処であろう。

専門知識の無さにつけ込んで、やれ核爆発が起こるなどのデマを流す輩がいるのはとても悲しいことだ。
原子力発電で使用されている核燃料は、そこへ巨大隕石でも落ちない限り爆発反応は起こらない。

今回4つの原子力発電所で爆発現象が確認されている。そのうちの3つは燃料棒の被覆管として使用されているジルカロイが冷却不足により高温状態にさらされ、主成分であるジルコニウムが冷却水と反応して急速に酸化、還元された水から発生した大量の水素が大気中の酸素と酸化反応した爆発現象。これが水素爆発だ。

2号炉の爆発音は、原子炉格納容器に内側から急激な圧力が発生し、下部のサプレッションチェンバーと呼ばれる冷却された水蒸気が水として貯まるプールの弱い部分がパンクした際に発生したものと考えられている。
爆発前に3気圧あったサプレッションチェンバーの圧力が、大気圧にまで落ちてしまっていることからも、ほぼ間違えないとの見解だ。

政府、東京電力、自衛隊、警察庁、消防庁、原子力発電所の関係メーカー、そして研究者たちが持ちうるすべての力を振り絞って、福島第一原発で進行中の事態の収拾にあたっている。

複数の原子力発電施設が同時に大きな被害を被るような事故は、過去に例がない。
しかし、対応が後手後手になってはいるものの、各地の環境放射線量には悲劇的な上昇は見られず、福島第一発電所は爆発的な温度上昇も放射線の上昇も抑えられている。

放水によって温度上昇を抑えるという処置は、今後何ヶ月にも渡って実施する必要があることだろう。
しかし、福島第一発電所施設への電力の回復を境に使用済み燃料プールの冷却装置、そして肝心の炉心冷却装置の復旧も急速に進むだろうと思われる。


この十日間、大災害を描く映画では普通に起こるものとされた群衆のパニックは一切報道されていない。
被災地の様子を紹介するニュース映像、そして諸外国の反応、被災地からいらっしゃった人からの直接のお話しの中にも、治安が大きく乱れているという話題は一切ない。
むしろ、この困難な状況の中、震災前と変わらず秩序が守られ、世界一平和な国の一つとして評価されてきた日本の治安も、今も変わらないということを世界が理解しつつある。
高い治安が維持されていくのなら、原発の状況如何にかかわらず、今後の復興もスムースに進む。

ぼくらにできることは、お小遣いを赤十字の義捐金へ投じたり、支援物資を地元自治体の受け付け窓口へ持って行くのと同時に、普段の生活を今まで通りに続けることだ。
東京電力、東北電力管内の電力不足や災害復旧支援のための人手不足に影響を与えないのなら、予定されている各種イベントも、予定通りに実施すべきだと思う。
喪に服するかのように何もしないというのは、自己満足でしかないと思う。明日からは、震災前の平常を取り戻し、今まで通りにやるべきことをこなしてゆくことが、多くの普通の人々の最良の対応と思うのだ。

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2011.03.04

リニア中間駅は飯田市街南郊外が良いな

JR東海が中央新幹線を直線ルートとした場合の長野県に設置する中間駅は、飯田市北郊外を想定と発表している。

それに対して、地元はJR飯田線飯田駅併設を強く要望する格好になっているようだ。

しかし、仮に現飯田駅併設が具体化すれば、近隣住民は反対する可能性が高いのではなかろうか。
住宅街が収用されることになるからだ。

だからと言って、南に拡がる飯田市では、JR東海が示した市街北への中間駅設置の受諾は望ましくない。

県庁所在地が北に偏在する長野県では、南端の飯田市への投資は常に優先順位が低い。
県庁が偏在する県は、大概に江戸期の中心都市が佐幕派であった名残だ。県の中心が偏在すると、資本や人材の集約に支障が出る。自県の中心都市よりも、より近い大都市へと人材などが流れるからだ。結果として、その県の繁栄は遅滞する。
明治政府の嫌がらせが、今も続いているということか(苦笑)。

話を元に戻す。飯田市街の北郊外とは、飯田市の北端に当たる。最悪の場合、飯田市を外れ隣町になる可能性もある。

飯田市北端に中間駅ができることになれば、中間駅へのインフラ整備は以北が中心となるのは明白だ。

そして、中間駅が中心となる新しい町作りは、南側の飯田市へ拡がるよりも、北側の隣町へと拡がってゆくだろう。


あえて繰り返すが、「リニア新幹線中間駅を飯田線飯田駅併設ってのは無茶」というエントリーで指摘したように、中央新幹線を走るリニア車両のL0系は12両編成で全長300メートルを超える。

ホームだけでも400メートル近い長さとなるだろう。
JR東海が想定するポイントなども含めた中間駅施設の全長は1000メートルに及ぶ。

また、営業速度500km/hの旅客車両を1キロメートルの間で停車、加速させることは不可能なので、中間駅前後に減速、加速区間が必要となる。
本来なら、この加減速区間もある程度複々線化して閉塞区間の距離を詰め、ダイヤ編成をより過密化可能なようにしたいところだろう。
建設費と収益予想などとのトレードオフなため、こだまに相当する各駅停車タイプは中間駅に都度待機で、ひかりに当たるノンストップタイプの倍以上の時間を掛けて運行となりそうだが。

地元自治体が要望しているJR飯田線飯田駅併設を実現には、多くの人家や店舗の移転と土地買収が必要になる。

飯田駅を中心とする市街は、東西1km四方へ広がっているに過ぎない小さなものなのだ。
しかも、河岸段丘の極少な平地に立地するため、将来的な街区の広がりに対応できるキャパシティが無い。

技術的には地下駅によって現状の市街を維持しつつ、飯田駅併設ということも可能だろう。しかし、地上駅で350億円に対して、神奈川県などで設置が想定されている地下中間駅では2200億円という建設費が見積もられている。神奈川県の中間駅に比べて乗降客は圧倒的に少ないだろう駅へ、6倍近い建設費の負担は不可能だ。

市街地に中間駅を設置するとすれば、土地収用に掛かる費用も多額になろう。
仮に飯田駅へリニアを接続するなら、天竜川からの標高差もあり、喬木村方面から座光寺-上郷あたりに長大な高架橋が必要になると思われる。

日照や景観の変化の影響を受ける住民は少なくないだろう。
電磁波問題も吹聴され、住民の反対運動が発生する可能性すら出てくる。


飯田市は、市街南郊外を中間駅として要望すべきと思う。

地形や人口などを見るに、松尾地区から駄科あたりまでで実現の可能性を模索し、飯田市の要望として意見集約した方が、より現実味を帯びると思うのだ。

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2011.03.03

落車とカットパンク

向かい風がきついし、日和ってロードバイクじゃなく3段変速の固定ギヤで走っている。

はじめての場所をいくつかまわって、普段走っているコースへ戻ったところで油断したのかも知れない。

1kmほど続く6%程度の上り坂をトップギヤのままダンシングで走っていたら、左足がペダルから外れた。
踵がクランクに当たって、緩めのクリートが外れてしまったようだ。

下ハンドル握って、前のめりな姿勢でのダンシングだったからだろう。そのまま翻筋斗打って落車した。

ハンドルを握ったまま、ぐるりと前転したようだ。幸い厳冬期用の分厚いグローブをはめていたのと、前回り受け身な感じだったことで、グローブが少し擦れた他は怪我もなく、ウェアの損傷もなかった。

前後に車がいなかったのも幸いした。

道路脇に寄って、自分をチェックし、そして自転車の状態も確認する。

左のブレーキレバーがずれていた。なぜか前ブレーキキャリパーの固定ネジも弛んでいる。これは、元々だったかも知れない。
フレームやホイール、タイヤなど、その他の異常は見あたらなかった。

ブレーキレバーを直す工具は持っていないので、使えるように力業で修正。
ブレーキキャリパーは携帯工具で固定し直した。


気を取り直して走り出したが、今度は下りでリアタイヤがバーストした。

横断側溝のグレーチングの繋ぎ目に段差があったらしい。その角に後輪の左端が当たったようで、タイヤがサイドカットして、リムにも米粒大の凹みができていた。

出先で内装ギヤのホイールのタイヤパンク修理をするのは初めてだな。

スターメーアーチャーの内装ギヤ用の変速ケーブルは、ネジ込み式のロッドへ繋がっている。そのネジを外すことで、簡単に変速ワイヤーが外せる。

後輪は15mmのアクセルナット留めなので、ボトル台座に蝶ネジで携行しているオリジナルツールを使ってホイールを取り外した。

あとはクイックリリース式のロードバイク用ホイールセットのパンク修理と変わらない。

今回はサイドカットしているため、古タイヤから切り出したタイヤブート(タイヤパッチ)を内側から当てて、予備チューブを入れて空気を充填した。

20cと細いタイヤだが、パッチを入れてもそれなりに余裕があって良かった。

エアスティックSLを実際に使うのも初めてだ。
期待通り短時間でそれなりの圧の空気を充填できた。


夜、ブレーキレバーやキャリパーの取り付けをし直し、パンクしたチューブにパッチを貼って後輪へ戻した。
チューブはカットパンクではなく、リム打ちによるものだった。切れたタイヤも、表層がカットされているだけ。
一応タイヤパッチはそのまま残し、様子を見ることにした。

リム打ちで出来たホイールのブレーキ当たり面への出っ張りをモンキーレンチで挟んで修正し、リムの内側や凹み周囲に出来たバリは精密ヤスリで取った。そして表面処理代わりに、クリアのタッチペンを塗った。

自転車フレームに凹みや歪みは見られなかった。しかし、ブレーキレバーやキャリアに傷が見られたので、クリアとブラックのタッチペイントで腐食止めを施した。

フロントホイールが振れているようだ。使用上問題はなさそうだが、シマノ用のニップルレンチを手配しよう。

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2011.03.02

Tubus Fly

TUBUS FLYの部品がドイツから届いたので、取り付けをし直した。


シートステーダボへ渡すキャリアステーを支える部分に他社製のアルミ合金製ユニバーサルジョイントタイプを使用していたが、ステンレス製の純正部品へ交換した。

また、キャリアステーは付属のストレートタイプでは上手く取り付けできないため、オフセットのあるものへと換えている。

機能的にはどちらでも構わなかったのだが、届いた純正部品を使いたかったのと、見栄えもこちらの方がスマートなので改めた次第。

なお、自転車にはダボ穴が無いため、キャットアイ取付バンドを利用している。

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