昼食後、夕暮れまで時間ができたので走りへ行くことにした。
ここ4日ほどロードに乗っていなかったら、いきなり体重が増えた。なんとかせねばと焦りもあるが、どうにも追い込む気分になれない。
山へ行こうかとも思うが、金曜日の雪が残っているだろう。
シクロクロスで出掛けようか、泥よけが付いていたら楽なのに。なぁんてつらつら考えて、結局、長女の自転車(ServiceAce)を借りて、今年最後になるだろうパスハントに出掛けた。
彼女のバイクなら、ダイナモライトもテールランプも付いているから、日暮れ過ぎても不便がない。
車重があるのと、後輪がパンクした時のチューブ交換が面倒なところぐらいで、定価相応によく走る自転車だ。
フロントサスペンションにリモートロックアウト機能があることも、上りに使って苦にならないところだろう。
しかも、長い下り坂ではサドルを下げ、サスペンションを効かせて走るのが楽しい。僕にとって、ロードバイクで下るのは一種の苦行だが、このバイクでダウンヒルをすると、フルサスペンションのMTBでトレイルを下って遊びたくなってしまう。


市ノ瀬橋を渡ってすぐ、法面に雪が残っていた。金曜日の嵐は、標高850メートルを超える場所に雪を降らせたようだ。
小垂沢を過ぎると、路面に雪が目立つようになる。蟹ヶ洞の先、毎春残雪が消えにくい日陰は、200メートル近くにわたって凍結路となっていた。
引き返そうかと思ったが、路肩の雪だまりに自転車の轍が残っている。下ってきたのか上って行ったのかは知れないが、南木曾まできっと抜けられるのだろう。先へ進むことにした。
ロードはスリックタイヤを履かせているため、僕の技量では雪路を走ることはできない。
しかし、この自転車にはユッチンソン
のアクロバット・プロテクトエアー
が付いている。凍結路は走れないが、シッティングでトルクの変動が少ないペダリングを心がければ、雪路でも上って行くことができる。
飯田峠を過ぎると、雪はほとんど無くなった。日当たりが良いのだ。TT区間タイムは47分29秒。
大平宿手前、右手に白樺林が見える場所は、例年雪が深い。すでに雪溜まりとなりつつある。
お休み処大平では、店主の桜井さんが冬支度をしていた。戸板で囲いをして、余った食材などを自宅へと持ち帰るのだ。
今週末で、大平街道は冬季閉鎖になる。
お茶をいただき、年末の挨拶をして辞去。今年もお世話になりました。
大平宿から大平峠までは、所々凍結路。しかし、路肩には踏み固められていない雪が残っていたから、問題なく登坂できる。


大平峠で、南木曾から上ってきたドライバーから、行き先の雪の状況を訊かれた。
断続的に雪道となることを伝えると、引き返して国道で迂回するそうだ。大平峠から西には、雪が無いらしい。
実際、この先に雪はまったく無かった。国道256号線まで、気持ちよく下ることができた。
日没が迫っていたので、清内路峠は旧道を使わずに、後続の自動車が恐ろしい清内路トンネルを抜ける。このトンネルが嫌で、園原や昼神方面へは滅多にサイクリングしなくなっている。
最後は久しぶりの横川峠。清内路側からは、わずか1.5kmの登坂でしかないが、平均斜度はほぼ10%と厳しい上り坂だ。
Alfine 8は常時1速のまま、シッティングで上っていった。


園原への下り途中、めずらしい炭焼き小屋の前で一休み。
国道153号線は走りにくいので、夕暮れの中に白く浮かぶ南アルプスの峰峰を眺めながら、起伏の多い西部広域農道を使って帰宅した。
総走行距離は66.31km、時間は3時間14分。獲得標高は地図データで補正して1658mだった。
暗くなって気付いたが、ヘッドランプが随分手前を照らしている。
走行中の振動でだろうか、ランプの自重にステイが負けて、光軸が下がってしまった様だ。通りで、出荷時にランプが上を向いていた訳だ。ステイが曲がることを想定した取り付け位置だったのだろう。すぐに付け直したのは言うまでもない。