バイバイ・セラ
1987年の東京モーターショーでAXV-IIを見て、購入を決めていた。
量産発表と同時に予約して、今まで20年間所有してきた。
当時、ユーノス・ロードスターとどちらにするか迷いはした。
しかし、ATで乗るならより快適な全天候型キャノピーのセラにした。
友人は、M1001を購入した。彼はいまだにM1001を手元に置いている。
クルマは好きだ。しかし、運転するのはどうも好きではないらしい。
セラを20年も持っていたのに、距離は大して乗っていない。ここ数年は、ほとんど不動車の佇まい。
そして、ついに廃棄することにした。
ボディに錆も出ていないし、数年前ダンパー類を新品へ換えていることもあって、この車種特有のドア落ちも無く、ガルウィングドア、そしてリアハッチもスムースに開閉する。
年式の割には走行距離も少ないし、手放すのは惜しいけど、今後も乗ることは無いだろうから。
セラは初めて購入したクルマだけあって思い入れもあり、今まで手元に残してきた。
いろいろな所へ行ったし、助手席の顔ぶれも懐かしい。
それにしても、流麗なフォルムのクルマだ。
グラッシーキャビンを実現するためのガルウィングドア。
デザイナーこだわりのサイドラインを実現するために、このクルマで初めて、ハイドロフォーミング・プレスが採用されている。
真冬の北海道、高温多湿の日本の夏でも快適に使えるように、環境試験も充分に行われてから市場へ出されていた。
今のトヨタとは違うのかも知れない、世界一クオリティーコントロールに情熱を傾けていたころに産み出された自動車だ。
エクステリアだけでなく、インテリアもシンプルでモダン。今でも古臭さを感じない。
トヨタは2000GTだけがもてはやされているが、エクステリアとインテリアデザインにおいては、セラこそトヨタの最高傑作だと思っている。
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