今更Windows Meのエラーと修復
わが家のノートパソコンは先月で10年目を迎えた。
東芝のDynaBook SS DS50C/1NMRというモデルで、リンク先にあるようにWindows Meがプリインストールされている。
Windows 2000へアップデートする機会を逸し、Windowsシリーズの中で最も評判が悪かったMillenium Editionを使い続けてきた。
幸いにも巷の評判の割りに当方では不具合が少なく、購入当初にHDDの待避エリアが壊れてシステムを復元して以後は問題なく利用できていた。
DynaBook SS DS50C/1NMRのスピンドルはHDDのみで、USB接続のFDDが付属する他は別売りのマルチメディアポートリプリケータ(PADOC001)を入手しないことにはCD-ROMブートできない。
ところが、付属するリカバリーディスクは当然のようにCD-ROM3枚組だった。
マルチメディアポートリプリケータは高価なオプションだったので当時は購入していなかった。
10年ほど前にリカバリーディスクで復元したときは、HDDをDynaBookから取り出し、デスクトップPCを使って出荷状態へ復元した。
先日、Windowsのシャットダウンが終わらぬ間にAC電源を落とすミスをした。
普段なら劣化したとはいえバッテリーパックがリカバリーするのだが、作業中にPCを移動させる必要があってバッテリーを使ったため、充分に充電されていなかったようだ。なにせLCDのバックライトが点灯したままHDDが動作していたら、2分と持たないほどヘタっているもので(苦笑)。
そして、二度とWindowsが起動しなくなってしまった。
マウスカーソルが表示されたかと思うと、ブルーバックで「エラー: 0D:05C7:00000CDC」。
セーフモードで起動しても、今度は「エラー: 0D:04A7:00000554」。
MS-DOSモードでの起動メニューが無いWindows Meでは、これより先は起動ディスクの助けが必要となる。
ところが、DynaBook SS DS50C/1NMRにFDDユニットを付けても、ブート時にFDDを見に行かない。
DynaBookのBIOS設定を換える必要がありそうだが、Dynabookの取扱説明書を見るとウィンドウズのコントロールパネルにある専用ユーティリティから設定することになっている。トホホ。
しかし、起動時になんらかの操作をすることでBIOS設定画面に入れた記憶がある。
数回の試行錯誤で、起動時に「Esc」キーを押すと「F1」キーでセットアップ画面に入れることがわかった。
起動用のFDはWinodws 95で作成した。Windows MeのPCが他にもあるのでMe用の起動ディスクを作ることはできるが、FDが3枚も必要になる。95でなら1枚で収まる。
要は、FDに収めたMS-DOSで起動して、コマンドラインでも操作出来るようなれば良い。
MS-DOSで起動すると、DynaBookのHDDをCドライブとして見ることができた。
Windows MeもMS-DOS用のアプリケーションをWindowsディレクトリ下のcommandディレクトリに格納しているので、そこまでカレントディレクトリを移動して修復を試みる。
まずはHDDを修復する。コマンドプロンプトから“scandisk c:”と入力して実行すれば良い。
ディレクトリエントリ、FAT、破損クラスタが見つかり修正された。
しかし、Windowsのエラーに変化は無かった。
次の修復を試みる。
再びMS-DOSで起動してc:\windows\commandディレクトリから“scanreg /restore”を実行し、正常起動されたレジストリのバックアップを復元した。
ところが、今度も同じエラーで止まってしまう。
インターネットの検索エンジンで同様の不具合を調べると、当方と同じようにレジストリのバックアップを復元しても改善しない場合、リカバリーディスクで出荷状態へと戻すしかないという結論ばかりだった。
レジストリに異常は無いかも知れない。
取り敢えず、レジストリを元に戻し、MS-DOSで起動し直してからWindowsのスワップファイルを削除した。
Windows Meをセーフモードで起動してみる。結果は変わらず。
そして今度は、フォントキャッシュ(ttfCache)を削除してみた。
するとどうだろう、Windows Meはセーフモードでもノーマルモードでも正常に起動するようになった。
意外にあっさり片が付いた。
分解修理の面倒くささを思ってうんざりしていただけに、一段と喜ばしい。
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