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2009.07.07

ミストラル・ミスチーフ

今日も4人の逃げを容認したプロトンは、南フランスの凶暴な陽射しの下、時速28kmと言う超まったりモードで進む。

しかし、残り130kmで16分近い差に驚いたようにサクソバンクが追撃姿勢を整え、慌ただしく加速をはじめた。

10kmで1分以上縮めるセオリー通りの追走で、逃げる4人との差は順調に縮まって行く。

逃げる4人はゴール手前20km以内に捕まって、今日もスプリント勝負が予想された。


最強のスプリンター、マーク・カヴェンディッシュを擁するチームコロンビアがフルメンバーで列車を作りプロトンを引き始める。

そしてドラマが生まれた。

残り40kmを過ぎ、海岸線を進むプロトンは強烈な横風(ミストラル:季節風)にさらされながら先行する4人を追っていた。

コロンビア列車の引きは猛烈で、プロトンの先端が棒状に伸び始め蛇の様にうねうねとくねりながら千切れはじめる。

すかさずスピードアップするコロンビア。

あっという間にプロトンは分断した。

フルメンバーのコロンビア列車に付くことができたのは、ミストラルを警戒してすぐ後ろにいた別府史之選手を含むスキルシマノの4人、ランス・アームストロングとヤロスラフ・ポポビッチのアスタナ、スプリンターのフースホフト、そしてリーダージャージを纏い黄色のバイクを駆るサクソバンクのカンチェラーラなど。

アスタナのエース、コンタドールがいない。ポポビッチが振り返ってエースが早く上がってきて欲しいといったジェスチャーをするが、切れたプロトンとの差は既に20秒以上ついていた。

かまわずハイスピードを維持する先頭集団は、そのまま逃げていた4人を吸収。
チームコロンビアが中心となる大きな逃げ集団となって、ゴールへと進む。

追走するプロトンはスプリンターを擁するチームが交替で必死に引くのだが、強烈な季節風に阻まれて思うように速度が上がらない。どころか、タイム差は一向に縮まらない。

そして、アスタナはコンタドールをあきらめた。

スキルシマノも先頭交替に加わってスピードアップする逃げ集団で、ランスとポポビッチもローテーションに参加。
プロトンとの差がさらに開いてゆく。

残り10kmを切ってタイム差は30秒近い。追走するプロトン内にも諦めムードが見て取れた。


仕事を終えたコロンビアの選手が猛進する先頭集団から剥がれて行く。

ゴール前スプリントに備え、隊列が組み直された。

TTスペシャリストとして名高いカンチェラーラや注目のランス・アームストロングに動きはない。

スプリンターのフースホフトは、カヴェンディッシュをぴったりとマークしている。

ゴール前、二人の一騎打ちとなった。

コロンビア列車に引かれて発射されたカヴェンディッシュ。そのスリップストリームを利用するようにぴったりと後ろに付いていたフースホフトだが、さらに加速するカヴェンディッシュのパワーで剥がされてしまった。

今日もまたカヴェンディッシュは余裕でステージを奪う。

ツールからチームコロンビア(ハイロード)のスポンサーに加わったHTCに敬意を表するように、電話をかけるポーズを決めてゴール。

コロンビア列車に付いて行くことに成功したスキルシマノの4名も先頭集団でゴールした。

そして、昨日の新城選手に続き、今日のリザルトにも日の丸がクレジットされた。

8位にF.BEPPUの文字。やった!


メイン集団は結局41秒遅れ。

ランス・アームストロングは、マイヨジョーヌを着るファビアン・カンチェラーラと同じく41秒のタイムを得たことになる。

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