冤罪(えんざい)
こんな話しはしましたっけ?
そこの下り坂の側溝って、結構深いじゃないですか。でね、たまに落ちる人がいるんですよ(笑)。酔っぱらいとか、ボケ老人とか。
前に自転車ごと小学生が落ちたことがあって、関わり合うのは嫌だったんだけど、打ち所が悪かったりして溺れちゃ危ないと思って助けに行ったんですよ。
そうしたら、結構ぐったりしてたんで、近くに歩いて来た人に声かけて救急車呼んでもらって、側溝に下りて子供を道へ上げて、自転車も道端へ引き上げたんですよね。
救急隊が来て、やれやれって感じでその場を離れて、もうその件は終わったものと仕事に戻ったんですけど。
仕事が一段落してふと外を見たら、警察官が何人も来ていて、さっき子供が落ちた場所で現場検証みたいなことしてるじゃないですか。
関わりたくはないけど、ちょっと大袈裟すぎると気になって外へ出て、見物人のおじさんに訊いたら、「当て逃げがあって、自転車に乗った小学生が怪我をした」って言うじゃない。それで、「脚の不自由な感じの老人を捜している」だって。
あの小学生なら、どう考えても不注意で側溝落ちた感じだったんだけど・・・。
って言ったら、「知らん者が適当なこと言うもんじゃない!」って叱られちゃった(苦笑)。
癪に障ったから、「わたしが助けたんですけど」って言ってやりましたけどね。
警官捕まえて事情話したら、「女子学生から通報があった。脚の不自由なお年寄りが自転車に乗った子供とぶつかって、子供が側溝に落ちた。」とのこと。
思い返すと、自転車を道端へ上げたときに、そんな感じのお年寄りが通りがかって自転車にぶつかったよ、確かに。
で、わたしは「邪魔ですね。ごめんなさい」って声かけた憶えがある。
どうしてそんな話しになったんでしょうね?
事情話さなかったら、あのお年寄りを捜して、どうするつもりだったんでしょう?
まぁ、子供が話せば誤解も解けたかも知れないけど、女学生の話の方を重視したら・・・。
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