秒速5センチメートル
『秒速5センチメートル』というタイトルのアニメーションを観た。
恋愛もので、ヒロインが呟く「秒速5センチメートル。桜の花びらの落ちる速さ」ってな科白からはじまる。
気持ちが近づく速さ、遠ざかる速さ。
小六の恋がはじまりって、大概見るのが気恥ずかしくなる物語だけど、登場人物たちはこちらが照れてしまうような行動も会話もあまりしてくれない。
特に主人公が妙に大人ぶっていてってか、誰に格好つけてるんだよ!って感じで、切ないけど白けてしまう。
「自分の気持ちをぶつけた後の相手を慮って」っていうのを理由に、自分が傷つくのを回避しているような…。
結局、日常に埋没して流されるまま歳を重ねる登場人物たち。って、あまりに現実的過ぎていたたまれなかった。
おとぎ話が見たくはないか?
少女漫画家の大和和紀さんの『あい色神話』という短編が好きだった。
しばらく忘れていたが、『秒速5センチメートル』を観て、ジブリの『耳をすませば』と一緒に思い出した。
読み返さなくても、思い出せる。
良くある話しで終わらない方が素敵だ。
関連記事:成らぬは、人の為さぬなりけり、マンガの話題など
| 固定リンク