上村~下栗~しらびそ高原
11月23日付けの中日新聞に次のような署名記事が載った。
以下、まま。記事へのリンク
【南信】
自転車レースで地域おこし
来年5月、飯田・上村で計画
日本のチロルと呼ばれる自然豊かな飯田市上村の下栗周辺で、地域おこしとして自転車のヒルクライム大会を開く構想が持ち上がっている。日程は、来年も同市で開かれるツアー・オブ・ジャパン南信州ステージの3日前の5月20日を予定。住民でつくる「まちづくり委員会」が中心となり、準備を進めている。上村は、急な傾斜地にある山里の下栗、アルプスを360度望める「しらびそ高原」などの自然が観光資源。しかし、同高原への観光客は、5月の連休と夏休み期間以外は少ないのが実情で、同委員会は地域活性化策を探り、それ以外の時機にも観光客を誘致できないかと考え、新緑の山中を駆け抜けるレースを思いついた。
ヒルクライムは、峠や山頂をゴールとし、ひたすら坂道を上り、タイムを競うレース。体力的にきついが、平地でのレースに比べスピードが遅いため、事故の危険性が低く、自転車初心者でも安心して参加できると人気が高い。
構想では、国道152号の上村小学校付近をスタートし、下栗を経由し、しらびそ高原にゴールする標高差の大きいコースを想定している。坂の傾斜もバリエーションに富み、山頂では、残雪のアルプスと芽吹きが同時に楽しめるという。
今後、地元で実行委員会を立ち上げ、大会概要を詰めていく。地元住民たちは「自然の美しさや傾斜など、コースは自転車愛好家に好まれるはず。家族で来てもらい、交流人口を増やしていきたい」と張り切っている。
(石川才子)
引用終わり。
しらびそ高原ヒルクライム大会、上村から下栗を経由してしらびそ高原まで登るルートは急峻だ。
今シーズン9回しらびそまで登坂しているが、下栗側から登ったことは一度として無い。
23日の坂隊の走ろう会が中止になって、代わりに日曜日走ろうか?って話に。
冗談半分で、上記記事のコースを走ってみようか?って提案したところ、じゃあ行きましょうかと隊長さんが軽く乗って、都合がついたみやさんの三人で登ることになった。
みーちゃん氏の予定が午前中なので、長男S氏とお留守番しなくちゃいけない。
午後からなら出掛けられる。皆に都合を合わせてもらった。自走してく時間は無く、上町の旧上村役場まで自動車で自転車をトランスポートする。
上町までは隊長さんが乗せてってくださった。多謝。みやさんとは現地で待ち合わせ。
天気は3時頃から雨の予報。急な坂と雨を嫌い、TITANIOを使うことにした。
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いきなり激坂だが、下栗までは大した距離ではない。ごりごりとペダルを踏んで登って行く。
ボクはトリプルギヤだし、みやさんはコンパクトだったのだが、隊長さんは52-38のダブルでかなり苦戦。
スタンディングでも体重だけでは足りず、上腕でハンドルを引き上げなくちゃならない局面もあって、脚は足りてるのに心肺がついてかない。
それでも降車することなく登って行く。
途中、下栗の帯山で道路工事のために通行止めで、上中根から村松を抜けて半場へ出る迂回路となった。
本村の葛折り坂を迂回してしまうのでちょっと興醒めだが仕方ない。一気に登るよりは少し楽ができたかも知れないな。
下栗を抜けてしらびそ高原を目指す。
時間は2時半。黄昏にはまだ2時間もある。このメンバーなら何とかなるだろう。
林道御池山線は路肩崩落工事で通行止めだが、自転車なら通れるそうだ。凍結や積雪も無いらしい。
薪を採りに林道へ入っていた軽トラのご夫婦が教えてくださった。
下栗から炭焼山までの登りは、落葉松の林を抜けて行く結構な斜度の葛折りだ。
スローペースで雑談をしながら登坂を楽しんだ。
炭焼山を過ぎると若干斜度が緩やかになる。何とはなしにペースアップして、隊長さんが遅れてしまった。
見晴らしが良くなって、冠雪した南アルプスから吹く風が滅茶苦茶冷たい。
幸いにして今日から数日は平年より暖かいらしいから、身も凍るようなって程ではないけど。
それにしても、いつもは遠くに感じる山々が積雪すると近く見えるのが不思議だ。雪が地形のコントラストを強調して、より立体的に知覚するからなのかも知れない。
みやさんと、対向車が来ないってのは精神的に楽だねぇ、なぁんて言ってたら、前方で銃声が…。
猟師が入っていて、林道から軽トラに乗ったまま鹿を撃っていた。
みやさんが彼らに、後方からもう1台自転車が来ることを告げ、先へ進む。
隕石クレーターの辺りで路肩崩落のため工事中。ユンボが道を塞いでいた。
ここで隊長さんを待つ。
2分ほどで合流し、先を急ぐ。太陽は見えないが、そろそろ日没時刻だ。
お陰様で雲は高く、雨の気配は無い。
しらびそ高原ロッジが見えた辺りでみやさんがパンク。石を踏んでしまったとのこと。タイヤサイドが切れていたが、ベースは残っていてタイヤ交換までの必要が無かったのは幸い。以前の苦い経験から、予備のタイヤは持参していたけどね。
慣れた手つきで新品チューブへ交換して、一気にゴールへ。
4時15分にしらびそ高原へ到着。
隊長さんが大福餅を買ってきてくださってたので、皆で食す。冷たかったけど美味かったぁ(笑)。
いつもはソロで走るばかりだが、こういったグループ走行も楽しいね。脚力や経験が近いから、変な気遣いが不要で気楽なのかも知れない。
日没近くで、しかも落石や凍結にも注意しなくてはならない。山深く、シーズンオフで交通量も極端に少ない。
こういったシチュエーションでは、なかなかにソロツーリングは難しいし。
4時半頃に下山開始。刻一刻と辺りが闇に閉ざされて行く。
道が良い林道蛇洞沢線から国道152号線へ出て上町へと南下するルートをとる。
こちら側はまだ閉鎖されていないため、路面の状態もとても良かった。
隊長さんが前照灯を忘れたので、ボクが先行した。
途中、みやさんがコンタクトレンズを飛ばされてしまったそうだが、落車することなく眼鏡に掛け替えて事なきを得る。
夜のとばりにつつまれる直前、なんとか上町へ到着することができた。
Dist 43.70km、Time 2:26:26、Ave 17.9km/h、Max 55.9km/h(オートストップなため、停車中にはカウントされていない)
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上村小学校から下栗へ向けてスタートを切ると、すぐに急勾配となる。集団は早くにばらけてしまうだろう。
この辺りはまだ道幅も二車線と充分。急斜面で立ち転けする選手がいても回避できるだろうと思える。
ギヤはALLEZの39T-23Tでなんとか足りると思うが、下栗の葛折りはかなり上腕を使うことになりそうだ。換えられるものなら、フロントの小ギヤは34Tの方が無難。下り基調へ転じる箇所はトータルでも1km無いと思う。フロントシングルも有りかな?
今日は可能な限りフロントインナーを使わないようにしていたが、半場へ登る箇所で使ってしまった。
仮に雨天となったら、寒さだけでなくスリップして登れないなんて局面もありそうだ。
目標タイムは90分ってトコかな?
今夜から火曜日までの雨を過ぎると一気に寒くなる予報。今シーズンはもう無理なので、来シーズン早々にでも通しでタイムをとってみたい。
<高低差図>
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