SCSI-IDEブリッジ
先月導入したI-O DATAのUSB2-PCI3は壊れているらしい。
変わった構成のPCを使っているので、所謂相性の悪さで片付けようとしていたが、次女Y氏のDELL GX110へ移植したところUSB2.0が動作しなかった。
念のためにIBM製のPCにも取り付けて不具合の再現を確認、購入元へ相談すると返品してくれとの回答だった。
新しくUSB2-PCI3以前の製品を探しても良いが、Windows 95用のドライバが用意されたCardBUSインタフェイスボードを譲り受けたので、CI-iCN経由でHDA-iU160を繋げるべく試してみた。
しかし、こちらはWindows 95のPCIバスIRQステアリングがうまく働かず断念。
よくよく調べたら、既知の不具合だったな…。
そこで、ACARDテクノロジのAEC-7720UWという商品を利用する。
IDEをSCSIへ変換するアダプタで、AEC-7720UWはUltra-DMA/33をSingle-endedのWide Ultra-SCSIとする製品だ。
5年以上前に発売されたモデルだが、左図のようにWindowsからファームウェアを簡単にアップグレードできる仕様で、最新のアップデートパッチで138GBを越えるビッグドライブにも対応できるようになる。
とても便利な商品なので以前から欲しかったが、実売7千~9千円と高値安定しているため買いあぐねてきた。
その内に、SCSIドライブもSingle-endedからLow Voltage Differentialへ移行しUltra 320が一般的となって、今更AEC-7720UWはあるまいってことだ。
ところが、2個で4千5百円ってなプライスタグについつい…(苦笑)。
光ディスク関係やスキャナはSingle-endedで接続している。
68pinのWideではなく50pinのNarrowだが、68pinを50pinへ変換するパーツが手持ちにあるから、この系統にAEC-7720UWを使って大容量のIDE HDDをぶら下げようって魂胆。
Wide SCSIで接続できないしBUS長も機器数もあってUltra SCSI転送はできないが、PCMCIA経由に比べれば遙かにましだろう。
尤も、AEC-7720UWはIDE HDDに直接接続するパーツなので、HDA-iU160からディスク本体を抜き出す必要はあるが…。
分解手順は、元祖やうせい堂さんのHDA-iU80「自力」修理顛末記というページを参考にさせていただいた。
IBM IC35l080 Ultra DMA/33 IDE接続
IBM IC35l080 AEC-7720UW経由 SCSI接続
100MB Single Stream | Read | Write |
IBM IC35L080 UltraDMA/33 接続 | 30.06 | 18.22 |
IO DATA HDA-iU160改 SCSI 接続 | 8.76 | 8.55 |
IO DATA HDA-iU160改 Wide Ultra-SCSI 接続 | 22.46 | 23.57 |
Buffalo HD-H160LAN | 8.04 | 5.65 |
IO DATA HDA-iU160改 PCMCIA 接続 | 1.75 | 2.67 |
IO DATA HDA-iU160改 CardBUS 接続 | 10.64 | 5.10 |
IO DATA HDA-iU160改 USB 2.0 接続 | 29.76 | 25.45 |
左表は、各種接続時の転送速度比較。
手持ちのIDEインタフェイスはビッグドライブに対応していないらしいので、HDA-iU160内蔵ドライブをIDEポートへ直接繋げて計ってはいない。
IBM IC35L080のデータが参考になるとは思う。
100MBの平均でリード8.76MB/sec、ライト8.55MB/secと、DVデータを扱うには必要充分だ。
接続条件が悪いので、理論値でも10MB/secでしかないと思う。
Wide Ultra-SCSI接続では、読み書き共に20MB/sec超と、納得のいく結果が出ている。
取り急ぎビデオデータを扱えるようにメインPCへ接続している状態だが、最終的にはリムーバブルケースと併用してサブPCとHDDをシェアして利用できるようにしてみたい。
HDA-iU160のケース側は、改めて再利用を検討しよう。
それにしても、ここまで20日間も掛かってしまった…。
USB2-PCI3の不具合にもっと早く気付いていればと、ちょっと悔しいね(苦笑)。
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