« トヨタ アイシス | トップページ | フリーのアンチウィルスソフト »

2005.02.24

ゴルフトゥーラン

フォルクスワーゲンのゴルフトゥーランを試乗した。

モビリオセラに乗っているが、それらを処分して3列シートで2000cc前後の小型ミニバン1台にしてしまおうと考えるようになってきた。

国産車を中心に試乗して車種を絞り込んでいるが、なかなか適当な車に出遭わない。
そんな中、どこかの掲示板でゴルフトゥーランの試乗を薦める記事が目に止まり、友人を通じて試乗車を回して貰った。

トゥーランは1600ccと2000ccの2グレードのみで、2000ccモデルの車両価格は300万円をやや下回る。
検討中の国産車は、ほとんどが200~230万円だから、かなり予算オーバーな車だ。
しかし、来月末までの成約で4月末までに登録が可能なら、1.9%固定金利のスペシャルローンが利用できる。
5年後の残価値を本体価格の20%保証するシステムを利用すれば、かなり現実的な支払計画が立案できたりする。

尚、試乗車は2000ccのGLiで、4車線のバイパスから2車線の山坂道まで、約37kmを自由に運転させていただいた。


エクステリア
写真では商用車イメージが強かった。
しかし、明るいブルーメタリック色の実車を目の前にすると、そんなイメージは霧散した。
キャビンを広くするために、高いルーフが与えられている。
こういった当たり前なスタイルが好ましい。
モビリオはヨーロッパの低床式路面電車のデザインをモチーフにして高いルーフのボディデザインをまとめているが、トゥーランは曲線を上手に使いながら箱形を強調しない破綻のないデザイン作りをしている。

オーソドックスなバンタイプと言えるかも知れないけど、大きなホイールアーチと端正なフロントマスクで、実車はとても素敵に見えた。

ライバルとしてプジョー307SWが引き合いに出されるらしい。
307SWは、写真を見てもスポーティかつ未来的なデザインと感じる。
トラクションコントロールが付かないこと、トラブルがフォルクスワーゲンよりも多いこと、サービスポイントが少ないこと、正規代理店が近くに無いことなどで、プジョーの選択肢は無い。

ちなみに、オペルのザフィーラと競合されたことは無いとの事だ。
GMジャパンがどういったプライスを付けるのか知らないが、生産終了したトラヴィックSLとゴルフトゥーランGLiとがほぼ同装備で価格もほとんど一緒になる。
しかし、運転席に着けば、トゥーランの車格がトラヴィックより1クラス以上も高いのはすぐに分かるだろう。
新型ザフィーラは格下車であって競合しないと、セールス氏も言いたかったらしい。
↑現行ザフィーラだよな…。新型は随分よさげだぞ?(苦笑)

尚、外国車には後部両側スライドドアの車は無い。
*メルセデス・ベンツのバネオは、後部両側スライドドアですね。今後も増えてくるかも?です。


インテリア
日本車の同価格帯車と比べても、まったく遜色がない内装だと感じた。
トラヴィックはプラスチッキーなんて言葉を思い浮かべたものだが、トゥーランは高級に感じる。
黒色系の内装色も、重厚さを演出する手助けになっていて、ウィッシュなどのチープ感はなかった。

左右独立温度調整機能付きのオートエアコンの操作系がセンターコンソールのアクセントになっていた。
国産車と同様に、設定値はディジタル表示窓に出るタイプ。2系統あるためにちょっと煩わしい感じ。

メーター周りのデザインも好きだ。
しかし、タコメータとスピードメータの間に位置するマルチファンクションディスプレイが煩い。
慣れの問題とは思うが、解像度が結構あって、表示情報が多すぎる。ところが2階調しかないので、煩雑となる次第。

トゥーランのシートを使ってしまうと、評判の良いトラヴィックのシートさえも所詮は安物と感じる。
反面、キャビンは広いがシートサイズも他車にくらべて大きいためか、3列配置した場合はラゲッジがかなり小さくなる。
この辺りは、トヨタのアイシスが随分上手にまとめていると思う。

セカンドシート、サードシート共に大きく実用的だ。
アイシスやトラヴィック同様、サードシート座面は低く、長身だと足を抱えるような格好で乗ることにはなるが。
また、後部からの衝突に備え、サードシートの背もたれには鉄板が仕込まれていた。
しかし、3列時のラゲッジが小さいと書いたように、サードシート乗員の後方クラッシャブルゾーンは狭い。

内装の樹脂部品などは、国産車に比べて厚みがあって重量もあると思われる。
各部操作感も充分で、高級な車とはかくありきって思わされた。
収納も国産車以上に豊富だが、ほぼすべてに蓋があって見た目はシンプル。安易にポケットを設けて、埃の堆積を許すような作りじゃないのも好感が持てる。

運転席のセッティング自由度が高く、ハンドルのチルト&テレスコピック位置も適正。
トラヴィックの立ち気味のハンドル位置が今更ながらに不自然と感じる結果だ。

シフトレバーはポルシェティプトロマティック式で、左(外)側へ倒し込んでマニュアルモードに入る。
内に引き込む方が自然と思えるが、シフトレバーは左ハンドル仕様のままだから仕方がないね。
手前に引いてシフトダウン、前方へ押してシフトアップと、新型プレマシーとは反対だった。
6速ATなのでティプトロマティック方式は正解だが、アウトバーンでの使用を想定したギヤ比設定と思われる。
そのため、6~3速までギヤ比が近く、3速と2速とのギヤ比はとても開いている。
80km/h以下での走行では、マニュアルモードを利用してエンジンブレーキを使っても効果を感じなかった。
3速まで落としても大して減速しない。2速へ落とすといきなりエンジンが高回転になって、国産車でオーバードライブオフから直接ローへ落としたときのような感じ。
フォルクスワーゲンは比較的信頼性が高いとはいえ、国産車に比べれば壊れやすいそうだ。
しっかりした4輪ディスクブレーキが装備されているから、減速は基本的にブレーキでってことになる。
この辺り、ちょっと運転の仕方を変えないといけないな。

車高があるので、キャビンもかなり広く感じる。
モビリオに乗っているから感動する程ではないが、3列シート時のラゲッジスペース以外は狭さを感じなかった。


ラゲッジスペース
シートアレンジが豊富で、3分割されているセカンドシートは個々に外してしまうことも可能(1脚18kg)。
7名乗車時のラゲッジスペースはモビリオよりも小さいが、わが家では最大でも6名乗車が普通だから、シートアレンジでラゲッジスペースの狭さをカバーできるだろう。

というか、多彩なセカンドシートアレンジで、乗車人員を少なくすればトラックとしての性能も期待できる程に荷物積載が可能だ。


ドライブフィール
高いシート、広い視界、適正位置に調整可能なハンドルで気持ちよく運転できる。
エンジンはリニアに回り、トルクも充分。しかし、1600ccモデルは登り坂での非力さを否めないと、セールス氏からアドバイスされた。

アイシン精機製の6速ATは、前述の通りアウトバーン向けのセッティングと思われる。
学習機能付きでユーザーによるリセットは不可。
ストリームやプレマシー、ウィッシュ、アイシスはシフトレバー操作のエンジンブレーキを一般道で頻繁に利用できた。
しかし、トゥーランのATはハイギヤードな設定で、日本の一般道ではドライブレンジに入れっぱなしで速度調整をブレーキで行うのがベターな感じ。
ブレーキフェードを嫌い、燃費向上のためにもエンジンブレーキを多様するといった運転に慣れた身には、違和感を感じる。
だが、ブレーキ性能は高く、フェードの心配はまず無いらしい。お陰で、利きの良いブレーキ特有の大量なブレーキダストに悩まされるし、ブレーキパッドもディスクも減りが速いわけで、メンテナンスにかかる費用は国産車よりも割高となる次第だが…。

ロールを抑えた硬めの足まわりだけど、路面の荒れを逐一お尻に伝えるような下品なものではない。
安定したコーナーリングやギャップを越えたときの突き上げの少なさなど、国産車とは違う良さを実感できる。
日本と違って石畳の道路がとても多い上、アウトバーンなどで200km/h近い速度での利用まで考慮しなくてはいけない欧州車のサスペンションは、こういったフィーリングになるのも当然だと思える。

尚、トヨタ車も欧州輸出モデルは国内向けとまったく違うセッティングとの事だ。
かなりゴルフに近く、日本のメーカーは輸出先のお国柄をきちんと把握して製品を仕上げているということ。
日本は舗装技術が高い上、未舗装路はとても少ない。巡航速度も低めだし、ユーザーの要求が道の悪い欧州と違うのは当然といえる。


総評
車としての出来や魅力は申し分ない。
そのため、気になることは細かな点ばかりだ。総評に変えて、細かな点で知り得た情報を列挙する。

まず、車重が1.5tを越えるため、競合他車に比べて重量税が2万円ほど高くなる。

次にハイオクガソリン仕様のエンジンという点は気になる。
燃費が良いのでウィークポイントにはならないかな?
試乗車の燃費計によれば、高速燃費が13.8km/l、試乗時の燃費は10.6km/lだった。
モビリオよりも10%は良い感じ。ガソリンに掛かる費用は、現状と変わらないものと思われる。

最大の問題は、輸入車特有の信頼性の低さ。
フォルクスワーゲンは輸入車の中では信頼性が高く、ゴルフIIIの頃に比べても格段に故障は少なくなっているそうだ。
しかし、国産車の様に、故障は無いと言えないとの事。
個体毎に品質のバラツキが結構あるのが外車全般に言えることらしい。
ちなみに、トゥーランは現状、日本向けに関しすべてドイツ工場で生産されたものとのこと。
しかし、将来的には南アフリカやスロバキアなどの工場で生産される車も割り当てられるかも知れないらしい。

燃料残量計については、エンプティランプ点灯で約5l残っているといった感じらしい。
トラヴィックは3lほどしか残らないらしいから、まだ多いね。しかし、燃料残量計は信頼性が低いところだから常に余裕をもって給油する癖をつけるのが、輸入車とつきあうコツとアドバイスされた。
ちなみに、トヨタ車のほとんどはエンプティランプ点灯でおよそ10l残るように作られている。

ワイパーはトラヴィックや旧オデッセイと同様な形状。
左ハンドルモデルが基本なので、運転席側のワイパー可動域は若干少ないかな?って感じだが、小雨だったこともあって許容内だった。
輸入車では当たり前なワイパーのビビリが無かった。
フォルクスワーゲンはワイパーブレードの圧着力が強く、輸入他車の様なビビリはほとんど出ないらしい。
反面、ブレードの消耗は国産車に比べても早いらしい。

バッテリーはメンテナンスフリータイプが標準。
エンジンのオイル消費が多く、1l/1000kmは無くなるそうだ。オイル残量は要チェックとのコトだった。
尤も、5000kmに一回のオイル交換を実践していれば、オイル残量不足警告ランプを見ることも無いだろう。

バック時のブレーキ鳴きは、ディスクブレーキ仕様の欧州車の特徴としてつきあった方が良いとのアドバイスも受けた。
トラヴィックの掲示板を見ると、多くのユーザーが指摘する点である。
欧州車は国産車に比べるとストッピングパワーの大きいブレーキパッドが採用されているため、ディスクを逆転させるとパッドが傾いた際にエッジがディスクに当たって異音を出すとのこと。
パッドの前方にあたるエッジの面取りを行えば鳴きは止まるが、パッド全体の摩耗が進めば再びバック時のパッド鳴きは再現する。
構造上仕方がないこととして、バック時のパッド鳴きは性能の良いブレーキの証と納得すべきだろう(苦笑)。
尤も、パッドがブレーキキャリパ内でシリンダと一緒に引っ込む構造なら、こういったブレーキ鳴きは出ないのだけどね。

細かな不具合ばかりを並べたところで、ゴルフトゥーランの魅力が損なわれることは無かろう。
今回試乗させていただいたミニバンの中で、一番気に入った車だ。

|

« トヨタ アイシス | トップページ | フリーのアンチウィルスソフト »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/28297/3049169

この記事へのトラックバック一覧です: ゴルフトゥーラン:

« トヨタ アイシス | トップページ | フリーのアンチウィルスソフト »