Panasonic DMC-FZ2 でのステージ撮影
パナソニック DMC-FZ2でステージ撮影をしてみた。
現行のDMC-FZ3や旧型のDMC-FZ1でも同様だろうから、参考になれば幸い。
昨日、近所のホールで長女H氏の幼稚園のクリスマス会が行われた。
540席の小ホールながら、築15年と言うこともあって設備も新しく、身障者に配慮しゆったりした造り。
ステージの奥行きもたっぷりで、照明や音響設備も公共建築物特有の過剰品質な奢られ方だ。
つまり、安い利用料(光熱費別3万円也)や規模の割に、かなり本格的なステージ構成ができるホールという次第。
パナソニック LUMIX FZシリーズは、光学12倍ズームと手ぶれ補正メカを組み合わせた超望遠レンズ搭載のコンパクトデジカメで、1桁台のモデルが200~300万画素クラス、2桁台のモデルは400~500万画素クラスとなっている。
12倍ズームレンズは、全域でF2.8の開放値を持ち、ライバル機種よりも沢山の光を取り込めることで、より速いシャッタースピードが使える。
LUMIX FZシリーズ全体に言える不具合はCCDのノイズが多いこと。
FZ1~3が1/3.2インチ、FZ10~20が1/2.5インチと、画素数に対するCCD面積が非常に小さいため、光を電気信号へ変換する能率が低い。結果、写真の暗部には色とりどりの粒状ノイズが発生するし、色階調分解能も低くなる。
S/N比が特に悪い帯域のノイズカットレベルも甘くなるようで、白トビや黒つぶれも起きやすい傾向にもある。
速いシャッターを使うためにISO感度を高く設定すると、ノイズは画面全体に及ぶ。
暗い場所ではストロボが必須と言うわけだが、ステージ撮影でのストロボ発光は厳禁であるし、そもそも内蔵ストロボではステージまで光が届かない。
ノイズを抑えるにはISO感度を低く設定するのが有効だが、シャッタースピードが遅くなって被写体ぶれのオンパレードとなる。それに、合焦判定が遅くなって、ピンぼけになりやすい弊害も大きい。
兎に角、画質よりも記録である。
画面全体がノイジーでも、わが子の晴れ姿をきちんと写真に残すことに重点を置く。
そのために、次のようにマニュアル設定する。
・絞り優先AE
・ホワイトバランス室内
・ISO感度400
・スポットモードOFF
・絞り設定2.8
・露出補正-1
可能な限り高いシャッタースピードでレリーズできるようにするのが肝要。
DMC-FZ2は露出オーバーになる傾向が強く、それはISO400でも同じ。マイナス露出補正すれば、更に速いシャッターが切れる。
ホワイトバランスは撮影場所でマニュアル設定すべきだが、白い紙を忘れてしまった(苦笑)。
適正なホワイトバランスは、感度帯域一杯に情報を記録させることに貢献する。
結果、スポット照明や明るい全体照明が当たっている状態で1/100秒、暗めのカラー照明で1/50秒のシャッターが切れるようになった。
手ぶれ補正が付いてるとは言え、12倍のクローズアップ撮影では手ぶれが避け難いスピードだ。
同じ構図を維持する効果もあり、三脚は当然用意した。
ボクはビデオ係だったので、デジカメ撮影はみーちゃん氏が担当。
160枚撮って、ピンぼけやひどいぶれで捨てたのは僅か5枚だった。優秀優秀。
さて、なかなか上手に撮れていたが、ISO400に増感しているためノイズは多い。
ノイズ除去ソフトウェアを試してみた。
Neat Imageというシェアウェア。機能制限を気にしなければフリーで利用できる。
DMC-FZ2用の補正プロファイルも公開されているので、なかなか有効だ。
左の写真が、その効果の一端を示すもの。
オリジナルは12倍のテレ端で撮ったもの。シャッタースピードは1/80秒。ハンドベルを振り下ろしたトコで、そこが被写体ぶれしているね。
で、Neat Imageの効果だけど、粒状ノイズがかなり軽減されて、ちょっぴり絵画調。
シャープ感は無くなるけど、大抵の人はノイズ除去後の画の方が良いと判断するみたい。
撮った写真の殆どは、Neat Imageでノイズ除去してからデジタルプリントして、お友だちに配る予定。
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