昆虫食
TinkerbellWorldのウェブマスター、Tパパさんが中国へ出張して、珍味の話題になった。
ついつい悪ノリして、虫を食べる話題へエスカレート。おじさんってやだねぇ>自分。
折角だから、ブログでも紹介しちゃおう(苦笑)。転載じゃ芸がないので、新情報も織り混ぜてさ。
当地はスーパーに虫料理が売っている。イナゴ、ザザムシ、蜂の幼虫の佃煮や缶詰、瓶詰…。
イナゴの佃煮は、精肉みたいにパックに入って並んでるね(笑)。
昔はカイコの蛹も茹だったのが売ってたけど、養蚕が下火になった現代では幻の味になりつつある。
って、独特の薬品臭があって二度と食べたいとは思わないけど…。
スーパーでは売られていないが、カミキリムシの幼虫をゴトウムシと言って食用する年輩の方もいる。一般にはテッポウムシの名で、日本でも全国的な食用虫らしい。
ちなみに、ザザムシはカゲロウなどの水生昆虫の幼虫一般を指し、ザザムシという名の昆虫はいない。
蜂の幼虫は、地蜂(ヂバチ)と呼称されるクロスズメバチが珍重される。
スーパーや土産物屋で売られている缶詰や瓶詰は、養殖されたミツバチの幼虫であるらしい。
クロスズメバチは山中の地中に営巣するため、巣を見つけるのも一苦労。採取も大変。
クロスズメバチは肉食で、鶏のささみ肉を好む。事前に見つけておいたクロスズメバチの成虫の縄張りで餌付けをし、ビニール紐の切れ端を使って餌付けした成虫にマーキング。後はマーカーを頼りに、帰巣するクロスズメバチをひたすら追いかけて巣を見つけるのだ。かつては真綿を使ってマーキングしたそうだ。
鬱蒼とした山中は足場も悪い。そこを体長1cm程度の蜂に付けた黄色や白のビニル紐の切れ端を追って駆けるのはかなりしんどい行為。石や木の根に蹴躓いたり、苔で足を滑らしたり木の枝にぶつかったり…。
甲斐では「へぼ追い」と呼ぶそうだね。漫画『エースをねらえ!』で、宗像コーチの子供時代の回想シーンに登場する。
運良く巣が見つかっても、クロスズメバチの名の通り、奴らは毒針で自衛する。
毎年死者が出たりで報道されるスズメバチ被害は、キイロスズメバチによるもの。クロスズメバチはキイロスズメバチに比べれば毒性はかなり低いとは言え、刺されれば痛いし、アレルギーによるショック死の可能性はあるしで、巣を取るのはそれなりのリスクを伴う。
また、巣別れなどの関係かも知れないが、クロスズメバチの営巣地には毎年人気スポットがあるらしい。
スポットは年ごとに変わるそうだが、1つの巣を見つけると、周辺で複数の巣を見つけられることが多いそうだ。
で、採取方法だが、クロスズメバチが休眠している夜間に巣を掘り起こす。
巣はキイロスズメバチと同様にウロで覆われているので、球形をしている。
人により採取方法は違うと思うが、わが家では煙幕花火を使って成虫を麻痺させてから巣を掘りだしてビニール袋へ詰めて退散って感じだった。
ウロが崩れずに採取できた記憶は無い。また、かれこれ20年は蜂取りにつき合っていないので、最近の事情をとんと知らないが…。
イナゴは翅を毟って佃煮で食す。素揚げもいけるそうだが、ご相伴にあずかった記憶はない。
ザザムシも佃煮が一般的。これとイナゴの佃煮は、スーパーでもパックになって売っている。
クロスズメバチの幼虫は、蜂の子と呼ばれて現代では珍重される。
成虫でも体長1cmほどだから、幼虫も大きくはない。
食し方だが、当地では炊き込みご飯にすることが多い。採取量が少ないので、皆で味わうには適当なのかな?
でも、こんな食べ方をする習慣を知らなければ、その炊き込みご飯の姿はトラウマになるほどショッキングなビジュアルかも知れない…。
ボクはいつも、YESの「ロンリー・ハート」のビデオクリップを思いだしたものです。
蜂の幼虫は世界的にはポピュラーな食べ物らしく、バター炒めなどで食べる映像を見た記憶もある。
とまぁ、昆虫食なんて、動物蛋白がなかなか手に入らなかった田舎の貧しい人々の苦肉の策。
スティーヴ・マックイーン主演の「パピヨン」でムカデを食べるシーンがあるけど、肉が食べられるなら虫なんて食べないよね…。
痩せた土地でも栽培が可能な蕎麦も同じで、蕎麦どころって米がとれない貧しい土地ばかり…。
だから、蕎麦どころってのは誉め言葉じゃないよと、明治生まれの婆さんに言われたことがあります。
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