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2004.04.25

デジカメ購入検討 1

ニコンD70の衝撃は、心のどこかに沈殿してたようだ。
だからと言って、デジタル一眼はわが家にとって利用価値が低い。
被写体は基本的に娘たちだ。長女が5歳、次女が1歳と、彼女たちを連れて、更に大仰な撮影機材を持ち歩くのは御免だ。
シンプルでコンパクトな機材でないと、使わなくなってしまう。次女Y氏が歩き回るようになって、ビデオカメラさえ持ち歩かなくなってしまった。どうしてもビデオを使いたいときは、携帯電話で撮ってしまうこともあるし…。

IXY DIGITAL 200先日も書いたが、今は Canon の IXY DIGITAL 200 を使っている。原色カラーフィルタを採用した211万画素 1/2.7 inch CCDモデルだ。三年前の春に購入して、イベントには必ずお供させている。
超小型の部類ではあるが、質感重視のステンレス筐体が災いして、意外に重く感じる。
実際、細いネックストラップで首にぶら下げると肩が凝る。
しかし、完璧な箱形で携帯性は高い。加えて、APSカメラ IXY 320 の専用ケース Soft Case CZ-15 がジャストフィットするので、堅牢な筐体のお陰もあって、カバンにポイと放り込んでおいても壊れる心配はあまりない。

IXY DIGITAL 200 とSONYのビデオカメラ DCR-TRV10 を持ち歩けば、十分事が足りる。ところが、最近はビデオカメラの重さが負担になりだした。原因は、先に書いたようにY氏が元気に歩き回るようになったから。

この3年、デジカメの買い増しを何度も検討した。特に、パナソニックの DMC-FZ1 は衝撃的だった。しかし、超望遠はあまり使わないだろうと思ったのと、今更200万画素かってなありがちな理由で購入を見送った。

IXY DIGITAL 200 は万能ではない。2倍ズームでしかないし、接写が弱いのでみーちゃん氏のコレクション写真の展示棚もなかなか増えない。まぁ、100万画素とは言え、そこそこマクロもこなせる OLYMPUS C-1400XL もあるから、デジカメへの出費を抑えてきたとも言えるけど。

TパパさんたちがニコンD70を注文するというニュースを聞いた頃、DMC-FZ1 の400万画素モデル DMC-FZ10 を検討していた。しかし、DMC-FZ1 と比べて大きくって重く不格好だ。デジカメとしての出来は良さそうだけど、IXY DIGITAL に代わって使うには大仰すぎるし、どうせならD70を選びたくなる。

デジタルカメラやビデオカメラは、CCDという半導体を使って光を電気信号に変えることで映像を記録する。CCDは年々高性能化されているが、実は単位面積当たりの感度は材料の特性に依存し、今世紀に入っても大して進歩していない。
デジカメもビデオカメラもメガピクセル化以後、多素子化が直接高付加価値に結びついている。そのため、各メーカーは、どれほど高精細なCCDを搭載しているかという点を強調する。しかし、CCDのサイズを変えることなく素子数を増やせば、1素子あたりの受光面積は小さくなり、結果として感度は大幅に悪化する。
多素子化に合わせてCCDサイズを大きくすれば、感度の悪化は無いものの、大型化したCCD用に大きなイメージサークルを持ったレンズが必要となる。つまり、レンズ径が巨大になる。
比重の大きなガラス製のレンズが巨大になれば、重量も嵩む。大型レンズを動かすには、高出力のモータが必要になる。すると、消費電流も大きくなって、電池も大型化する。

デジタル一眼クラスのデジカメは、大型CCDを採用している。そのため、600万画素であっても、1画素あたりの面積はそれなりにあって、感度に余裕があり高解像度でありながらノイズが少なくダイナミックレンジの広い綺麗な画像を得ることができる。
CCDは光を電気に変える素子だが、動作する際に僅かではあるけれど自己発熱をする。抵抗がある以上、これは避けられない。熱は赤外線という光だから、自分で出した熱を感知して電気信号へ変えてしまう。これがCCDのノイズというもの。
ノイズを抑えるには、CCD自体を極低温に冷却してしまえば良いのだけど、極低温冷却装置は小型化が困難で且つ低価格化も難しい。何たって、マイナス百数十度に冷やすというものだから。

電気に変換された信号を演算処理して画像にするわけだけど、その際にノイズ分を差し引いてしまうってのがノイズリダクション。大抵のデジカメには搭載されている。マニュアル操作できる機種もあれば、カメラが判断してノイズリダクションを働かせるものまで様々。でも、完全にノイズの影響を除去するのは難しく、暗い場所で撮った画像は、大抵ノイズが目立つものになってしまう。

CCDが受けた光に対する出力信号を大きなものにして、CCDの発熱で発生する信号が画像に影響しないようにするってのがS/N比アップ。受光信号がシグナルに対して、CCDの発熱信号がノイズだから、S/N比を大きくして、例えばノイズ分の信号レベルすべてをフィルターで捨ててしまえば、画像からノイズは無くなる。
尤も、ノイズ分の信号レベルにも画像本来の信号が混ざっているので、そういった乱暴な方法を採ると画像中の暗い部分が黒くつぶれて平板な画になってしまうから、実際は複雑な回路を設けるのだろうけど。
で、シグナルを増やすってことは、より多くの光子を捉えられるようにする。すなわちCDD1素子辺りの面積を増やせば良い。つまり、同じ画素数でもCCDのサイズが大きければS/Nも大きくなり、結果としてより暗い場所でもノイズが目立たない画像が得られるし、速いシャッターが切れるようになるって訳。こういったことを、一口で感度が高いなんて言ったりする。

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